強皮症の実態調査
2025-06-11 14:30:48

全身性強皮症の実態調査、患者と医師が示す根本的な不満とは

6月は全身性強皮症啓発月間で、株式会社ケアネットと株式会社マクロミルケアネットが「全身性強皮症に関する実態調査」を実施しました。調査には、全身性強皮症の患者55名と医療従事者204名が参加し、その結果、多くの患者が病気の診断を受けるまでの過程で困難を経験していることが明らかになりました。

全身性強皮症とは


全身性強皮症は、皮膚や内臓が硬化し、血流障害を引き起こす難治性疾患です。主な症状には手足のこわばり、皮膚の硬化、レイノー現象に代表される血行不良などがあり、進行性のため早期診断と専門的なケアが必要です。主に膠原病・リウマチ科、皮膚科で診療が行われています。

調査結果のハイライト


調査結果は、全体的に患者の受診体験や医療に対する不満を反映しています。

1. 確定診断までに多くの医療機関を受診

調査によれば、82%の患者が確定診断を受けるまでに2つ以上、46%が3つ以上の医療機関を受診していました。さらに、確定診断までに半年以上かかった患者は約30%にも上り、間接的な受診遅れが浮き彫りになっています。

2. レイノー現象の影響

調査対象者の84%が経験した症状として、「レイノー現象」が最多という結果が出ました。この症状は指先の血流が悪くなり、色が変わってしまうもので、重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。

3. 最大の不満は「根本治療がない」

根本的な治療が存在しないことに対する不満は、患者の67%、医師の56%が同様に感じています。このことから、現在の治療法の限界が多くの患者にとって大きなストレスとなっています。

4. 精神的負担と不安

調査では、病態や合併症の進行に対する不安を感じる患者が56%おり、周囲に病状を説明するのが難しいという声も約33%から上がっています。このように、病気そのものだけでなく、社会的理解の不足が精神的な負担を増加させているとされています。

今後の展望


ケアネット及びマクロミルケアネットは、希少疾患に関する情報をLinkedInで発信し続けることを宣言しています。これにより、全身性強皮症の理解促進が進むことを期待し、患者と医療従事者の双方の視点から問題解決を目指しています。

この調査は、全身性強皮症に関する医療の現状と改善すべき点を包括的に理解するための貴重な資料となっています。治療法の早期開発や教育の推進が急務です。今後もこのような調査を通じて、患者の生活を良好にするための取り組みが続けられることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社ケアネット
住所
千代田区富士見1-8-19 住友不動産千代田富士見ビル
電話番号

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