東アジアを戦争のない地域にするための提言
昨今の国際社会において、戦争と平和の在り方が改めて問い直されています。特に、太平洋戦争を経験した長老たち約20人が立ち上がり、「東アジアを戦争のない地域とするために、各国首脳に共同宣言を求める」という提言を発表しました。これは、戦争の悲惨な歴史を知る者としての強い使命感から生まれたものであり、戦争を繰り返さないための重要な一歩となることでしょう。
この提言の要点は、東アジアの全構成国の首脳が、次のような共同声明または個別の同時声明を発表することを求めている点です。
1. あらゆる対立を超え、人類全体の連帯を図り、絶滅の危機を回避する努力をする。
2. まずは東アジアを戦争のない地域とする。
これらの呼びかけは、各国政府に対してのみならず、同様の志を持つ国民にも広がることを願っています。提言では、日本国政府がこの宣言に参加することを強く望んでおり、国民がそれぞれの政府を動かす運動に参加することも重要です。
提言の背景
歴史を振り返ると、戦争は古来より続いており、現代においても科学や文化が発展しているにもかかわらず絶えることはありません。その背後には、各国間の利益の対立が存在します。対立が生じることは避けられませんが、悲惨な戦争に発展させないためには、対立を解決するという短絡的なアプローチではなく、互いに協力し合う「超克」の考え方が不可欠だとされています。
新型コロナウイルスのパンデミックも例に挙げられ、国境を越えた協力の重要性が再認識されています。戦争を放棄するという約束が歴史的にも求められており、1928年に結ばれた条約や、ASEANによる『東南アジア友好協力条約』もその背景にあります。現在、中東や他の地域での不安定化が影響を与え、再び対立が高まる中、戦争の危険性が浮き彫りです。
今、この提言が、戦争を経験した最後の世代による呼びかけとして注目されるのは、その悲惨さを知る彼らが前面に立って平和を訴える姿勢が起因しています。
提言者たちのメッセージ
提言者たちもそれぞれの立場から、戦争の悲惨さや平和の重要性について強く訴えています。たとえば、茶道裏千家の千 玄室氏は自身が特攻隊生き残りであることから、戦争の厳しさを伝え、「地上から戦争をなくしたい」と訴えます。一方、元早稲田大学総長の西原春夫氏は、妹を戦争で失った悔恨を持ち続け、「戦争は絶対にしてはならない」という信念を強調しています。
こうしたメッセージは、個人の痛みや歴史の教訓から生まれたものであり、戦争を繰り返さないための強い意志を表しています。これらの声は、今後の東アジアにおける平和運動の大きな原動力となるでしょう。
ご支援のお願い
この活動に賛同し、共に歩む意思を示すために、支援金の募集も行っています。支援を希望される方は、氏名や連絡先を明記し、東アジア不戦推進機構までご連絡ください。私たちの未来のために、一人ひとりの力が求められています。
このような呼びかけが具体的な行動に結びつくことが期待されており、平和な未来を実現するための第一歩として、多くの方々の賛同を得られることが願われます。国際的な平和を築くために、広くこの活動が伝わり、多くの人々が参加していただけることを心から願います。