旅人の物語
2025-04-23 11:25:32

沢木耕太郎の新作『天路の旅人』、旅文学の新たな金字塔が誕生

著名な作家・沢木耕太郎氏の新作『天路の旅人』が、2023年4月23日に新潮文庫より発売されます。本書は、第二次世界大戦末期に敵国である中国の大陸奥地に密偵として潜入した若き日本人、西川一三の壮絶な旅の軌跡を描いた超大型ノンフィクションです。1930年代から1940年代の激動の時代背景の中、彼は八年もの間、北中国からインドに至るまで、様々な困難を乗り越えて旅を続けました。

本作は構想に25年を要し、発表と同時に大きな話題を呼ぶこととなり、発売からまもなくして10万部を突破しました。第74回読売文学賞随筆・紀行賞も受賞し、さらにはNHKの「クローズアップ現代」での特集でも取り上げられ、放送中から沢木耕太郎の名前がSNSでトレンド入りするなど、多くの好意的な反響が寄せられています。「読み出したら止まらなかった」「旅の自由と本質に触れさせられた」といった声が多数寄せられており、沢木さんが自身の旅の中で出会った希有な旅人、西川一三の物語は、多くの読者の心を掴んでいます。

『天路の旅人』の著者、沢木耕太郎氏は、自身の旅の経験や想いをもとに、この作品に取り組みました。彼は「あとがき」において、旅人としての西川一三を描くことが自らの使命であったと語っています。西川は、敗戦後もラマ僧として生活をしながら八年もの間、果てしない旅を続け、多くの困難に直面し続けました。彼の歩んだ道のりは、ただの旅ではなく、自身の存在意義を探し求める旅でもあったのです。

解説部分では、写真家であり登山家でもある石川直樹氏が寄稿しています。石川氏は数々の山を越えてきた経験を持ち、西川一三が旅したルートを偶然にも歩いたことがあるとか。彼の感受性から生まれた解説が、読者に深い理解を与えることでしょう。

書籍の内容は上下巻に分かれ、上巻では西川の果てしない旅路の始まりとその過酷さが、下巻では彼の探索が続く中で新たに知った敗戦の事実、そして失うことの意味についての考察が描かれています。西川一三という希有な旅人の軌跡を著者がどのように編纂しているのか、その手法と切り口が光ります。

本書の出版にあたり、沢木耕太郎は自らの旅の結実とも言えるこの作品を、ぜひ多くの人々に読んでほしいと願っています。旅行や歴史、ノンフィクションに興味がある方々にとっては、単なる書籍以上の、深い学びや感動を与えることでしょう。ぜひ手に取って、旅する感覚を体験してみてください。

書籍データ


【タイトル】天路の旅人〔上・下〕
【著者名】沢木耕太郎
【発売日】4月23日(水)
【造本】文庫
【定価】上巻737円(税込)/下巻825円(税込)
【ISBN】上巻978-4-10-123538-7/下巻978-4-10-123539-4
【URL】上巻 リンク
下巻 リンク


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会社情報

会社名
株式会社新潮社
住所
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220

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