ベネッセi-キャリアが思考力テストの時間を短縮
株式会社ベネッセホールディングスとパーソルキャリアの共同設立、ベネッセi-キャリアが新たに導入するコンピューター適応型テスト(CAT)によって、実践型思考力テスト「GPS-Business」の受検時間が大幅に短縮されます。2025年6月12日より、従来の45分から平均25分にまで短縮されるこのテストは、候補者の負担を軽減しつつ、従来の精度や品質を保ったままでの実施が可能です。
導入の背景
近年の採用市場は売手市場が続き、企業は求める人材を見極めるため用途が増加しています。しかし、複数の企業からの選考を受ける候補者にとって、テストの時間が長くなることは大きな負担になりがちです。これにより、適性検査を導入している企業の選考を辞退するケースも増えています。その一方で、候補者の潜在的な能力や性質を把握し、企業へのミスマッチを防ぐためのテスト評価が求められています。
「GPS-Business」は、思考力を測るためのテストであり、候補者の実務能力を探るのに役立つと高く評価されています。CATを導入した結果、思考力部分のテストが従来よりも短時間で実施でき、候補者の選考時の機会損失を防ぐことが可能となるのです。
GPS-Businessとは?
「GPS-Business」は、従来の適性検査に加え、社会で必要な思考力を可視化するものです。具体的には、以下の三つの思考力が測定されます:
1.
批判的思考力: 論理的かつ合理的に解を見つけ出す能力
2.
創造的思考力: 問題を見極め、解決の道筋を提案する能力
3.
協働的思考力: コミュニケーションを通じて解決策に向かう力
これらの思考力は相互に作用し、実際のビジネスシーンでの問題解決に役立ちます。
主な特徴
- - 新たに音声や動画形式の問題を取り入れ、実践的に思考力を測定。
- - 受検結果は受検者用と評価者用の二種類が用意され、選考後のフォローやスキル育成に活用できます。
- - CAT採用により、思考力テストが短時間での実施が可能になると共に、受検者の能力に応じた問題が出題されるため、効率的な能力測定が実現します。
さらに、このテストは教育現場でも活用され、「GPS-Academic」と併せて、中学生から社会人まで幅広い年齢層に対応できるサービスを提供しています。例えば、大学生向けには、2025年2月時点で約210大学が導入しており、年間約28万人が受検しています。
株式会社ベネッセi-キャリアについて
ベネッセi-キャリアは、株式会社ベネッセホールディングスとパーソルキャリア株式会社が共同で設立した会社で、企業の採用支援や大学生向けの教育事業を展開しています。教育支援と就職支援を結びつけ、学生の能力を引き出し、彼らが求める職場で活躍できるよう支援することを目指しています。今回はその一環として、思考力テストの短縮化を実現し、採用市場における新しい選考スタイルを提案しています。