山口県で実施された総合防災訓練
2025年5月25日、山口県で行われた「令和6年度山口県総合防災訓練」には、約1,000名が参加しました。この訓練は、県内に存在する活断層を震源とする想定最大震度6強の地震に備えたもので、山口市と防府市の3つの会場が設定されました。この中で、株式会社ジェイエムインテグラルが支援する形で、避難所でのオンライン診療訓練が行われました。
訓練内容と目的
今回の訓練では、災害時に通常の通信インフラが使用できなくなるシナリオを想定し、Starlinkによる衛星通信と可搬型の診療ユニット「origami(株式会社UACJ提供)」を使用してオンライン診療が行われました。離れた場所にいる医師と避難所に設置された端末を介してビデオ通話で診療や健康相談を行う体験が行われ、一般の参加者とも共有されました。
訓練には山口県知事も参加し、実際にオンライン診療を体験することで、住民からの意見や課題を聞く機会が設けられました。このように、災害時における医療提供体制の強化を目的とした取り組みが進んでいることが強調されました。
オンライン診療の意義
本取り組みは、災害発生時の医療アクセス確保という課題に対して、遠隔医療の新たな活用の可能性を探るものです。今回の訓練を通じて、病状に応じた専門的な医療が迅速に届く体制構築が重要であることが再確認されました。今後も、地域との連携を深めながら、災害医療や多様な場面での遠隔医療活用の可能性を広げていく意向が示されました。
防府市におけるオンライン診療事業
防府市では、初期救急医療の充実を目指してオンライン診療の取り組みを進めており、2024年10月からは休日診療所で軽症患者向けにオンライン診療が開始されます。このサービスにより、患者は自宅にいながらにして医療を受けることが可能となり、診療所での待機時間の短縮に繋がっています。また、必要に応じて対面での診療への切り替えも可能であり、地域住民への医療の利便性を向上させています。
ジェイエムインテグラルは、防府市におけるオンライン診療体制の構築に対して具体的な支援を行ってきました。この平時からの取り組みは、災害時にもスムーズに活用できる医療体制の確立に寄与しています。
吉住知事のコメント
山口県総務部の松田様は、今年度の訓練について言及し、訓練の重要性を強調しました。特に、オンライン診療を用いて医療を避難所に届けることの重要性を訴え、避難所の運営が長期化する場合における医療資源の有効活用が期待されると述べています。また、StarlinkやEV電源車の活用は新たな成果として挙げられています。
未来への展望
今回の訓練において、ジェイエムインテグラルは地域連携の重要性を再認識し、災害時における必要な医療提供体制の構築が重要であると認識しました。今後も地域と協力しながら、持続可能な医療体制の実現に向けた取り組みを続けていく方針です。
参考リンク
【株式会社ジェイエムインテグラル】の詳細と背景についても紹介すると、当社は2021年6月に設立され、医療関連のサービスを自治体に提供しています。特に、コロナ感染症対応の支援を中心に各種医療サービスを展開しています。スマートフォンを利用した医療サービスの提供を通じて、地域医療の向上に貢献することを目指しています。企業との連携し、新たな医療DXの時代を切り開いています。