海岸のゴミをアートに!環境問題を考えるSDGs展が開催
海洋ゴミ問題はますます深刻化しており、私たちはその解決に向けて行動を起こす必要があります。藤沢市では、2021年に環境意識を高めるためのユニークな試みとして、海岸で集めたゴミを使ったSDGsアート展が開催されました。
アート作品は全て海ゴミから
このアート展の基盤となったのは、2020年11月に開催された「スポGOMI大会in片瀬東浜」です。このイベントでは、約150名の参加者が海岸に集まり、タバコの吸い殻や食品トレー、さらにはイヤホンやおもちゃなど、見た目にはきれいに見える砂浜から多岐にわたるゴミを回収しました。
新進気鋭のアーティストが参加
アート展に参加したのは、福岡を拠点に活動するアーティスト「Paint Creator minami」です。彼女は、アクリル画を主にしながら、環境問題をテーマにした作品を多く手がけています。今回の展覧会のために制作された作品は2点で、どちらも環境保護を意識したメッセージが込められています。1つ目の作品は、江の島が東京オリンピック・パラリンピックのセーリング競技会場として選ばれたことを受けて、ヨットに関連したデザインになっています。これは、スポGOMI大会の参加者が「アートゴミ」として選んだ材料を使って作成されたものです。
もう1つの作品は、神奈川県の「プラごみゼロ宣言」にちなんだクジラをテーマにしています。この作品は、江の島での漁業で使われた漁具や、ヨットの廃材を用いて作られており、環境へのメッセージを強調しています。また、他にも横浜市立南高校の生徒が制作したタコカゴアートBOXなども展示され、訪れる人々に様々な視点から環境問題を考えてもらう狙いがありました。
展示後の反響
アート展は、2021年4月10日から11日までの間、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで開催され、多くの市民や子供たちが訪れました。来場者からは以下のような感想が寄せられました。
- - 「海がこんなに汚れているとは知りませんでした。自分にできることから始めたいと思います。」(30代女性)
- - 「子供が小学校でSDGsを学んでおり、この展覧会を楽しみにしていました。実際に作品を見ることができてうれしかったです。」(30代女性・未就学児)
- - 「今年夏にオリンピック・パラリンピックが開催されるので、きれいな海で世界中の人々を迎えたいですね。」(70代男女)
主催者の思い
本アート展は、株式会社WATASUやSDGs17Club、また株式会社ACALIなどの企業が主催しました。これらの団体はSDGsの推進に情熱を注ぎ、環境問題についての啓発活動を展開しています。特に、SDGs17Clubは2020年に設立され、実践者たちの交流を促進するコミュニティとして注目されています。
また、アーティストのPaint Creator minamiは、今後も環境問題をアートの力で伝えるべく活動を続ける意向を示しています。
このSDGsアート展を通じて、多くの人々が環境問題に目を向け、自ら行動を起こすきっかけになったことは間違いありません。今後も、こうした取り組みが広まることを期待しています。