新潟県の専門学校で開催された特別講演
新潟県妙高市に位置するi-nac国際自然環境アウトドア専門学校は、環境保全とアウトドア産業を次世代の学生に引き継ぐ取り組みを進めています。その一環として、長岡技術科学大学の山本麻希准教授を招き、「野生動物と人間社会の共存」をテーマとした特別講演が行われました。この講演は、学生たちにとってキャリア形成の一助となる貴重な機会となりました。
就職準備研修の目的
この講演は、専門的な知識の習得を目的とした就職準備研修の一環として実施されました。研修では以下の点が重視されました:
- - コミュニケーション能力の向上
- - 面接試験対策
- - 社会の仕組みの基本的知識の習得
講演の概要
テーマ
「私は、なぜ研究者になったのか?」
講師
山本麻希准教授(長岡技術科学大学)
日時・場所
2024年12月11日 10:00~11:00(オンライン開催)
対象
国際自然環境アウトドア専門学校全校学生
講演内容
山本先生のキャリアパス
幼少期から動物を愛し続けた山本准教授は、高校時代に動物行動学に興味を持ち、その後大学・大学院で深く学びました。南極観測隊の一員としてアデリーペンギンを研究した経験から、科学研究の意義を考える契機を得たと言います。
新潟県での取り組み
新潟県が抱える熊の大量出没問題をきっかけに、山本先生はNPO法人新潟ワイルドライフリサーチを設立しました。この団体では、鳥獣被害対策のモデル集落を作り、行政と連携し条例の制定を進めるなど、社会の変革に貢献しています。
未来里山技術機構の設立
山本准教授は、中山間地域の人口減少や里山の荒廃に対する解決策として、バイオマスエネルギーの活用や循環型経済の構築を目指し、未来里山技術機構を設立しました。「懐かしい未来」というビジョンのもと、地域資源を活かすサスティナブルな取り組みを進めています。
次世代へのメッセージ
持続可能な社会の実現には、動物と人間の共存を考えることが重要です。山本先生は、学生たちに地域創生や環境保全に関心を持ち、その活動に参加するよう呼びかけました。
学生たちの感想
この講演を受けて、多くの学生が山本教授の理念に共感しました。「動物行動学の知識を社会の問題解決にどう活かせるのかを考えるきっかけとなった」と語る学生もいます。また、持続可能な社会に向けて自ら行動することの重要性を再確認する機会となりました。今後、次世代のリーダーとしての責任感を持って、進路を描きたいという意欲が高まったようです。
学校からのメッセージ
i-nac国際自然環境アウトドア専門学校では、産学連携を強化し、実践的な教育を通じてグローバルな人材育成を目指しています。今後も専門家を招いた授業を通じて、学生たちに実社会で必要なスキルを身に付けさせていく方針です。
この講演により、学生たちは環境保全や地域創生について深く学ぶことができ、自身の専門知識を実社会にどう活かすかという新たな視点を得ることができました。