つばめBHBの革新技術が評価される
つばめBHB株式会社が、持続可能なイノベーションの分野で高い評価を受け、Cleantech Groupが発表する「2025 Global Cleantech 100」に選出された。これは、クリーンテック企業としての先進性と持続可能性への貢献が認められた結果だ。
企業のビジョンと技術
つばめBHBは、「独創的な技術を活用することで環境・食糧問題にかかる人類課題を解決し、持続可能な社会を実現する」というビジョンを掲げている。2017年に創業された同社は、東京科学大学の細野名誉教授が開発したエレクトライド触媒技術を活用し、低圧・低温でアンモニアを合成するという革新的な方法を採用している。
この技術により、分散型のオンサイトアンモニア生産が可能になり、従来の技術に比べて環境負荷を大幅に減少させることができる。アンモニアは燃料や化学肥料として広く利用されるだけでなく、カーボンニュートラル社会の実現に向けての重要な素材として注目されている。
国内外での実績
つばめBHBは、海外からも注目を浴びる存在となった。昨年には、初の海外投資家を迎え、シリーズCラウンドで53億円の資金調達を成功させた。また、ドイツで実施される「Startup Scale Program」に日本から唯一選出されるなど、国際的な評価を確立している。
最近では、エストニアのグリーン水素プロジェクトに関わるMP INDUSTRIESのCEOが来日し、さらにインドネシアの国営電力公社PT PLNの代表団も当社のパイロットプラントを訪問した。このように、各国から同社の技術に対する関心が高まっていることは、今後のさらなる事業展開につながるだろう。
国内市場においても、工業用向けの小型アンモニア製造設備に新たに受注を受け、今年中には商用機となる小型アンモニア合成設備での生産開始を予定している。
「Global Cleantech 100」とは
「Global Cleantech 100」は、Cleantech Groupが2009年から実施しているプログラムであり、持続可能なイノベーションに寄与するクリーンテック企業を選出する。16回目となる今年の発表では、気候危機や環境危機に対処するための革新的な技術やビジネスモデルを提案する企業が評価された。
Cleantech GroupのCEOであるRichard Youngman氏曰く、2025年はクリーンテックにとって転換点となる年であり、「Global Cleantech 100」は持続可能で経済的に実行可能な未来を築くイノベーションの担い手にスポットライトを当てている。
つばめBHBの今後
つばめBHBは、今回の選出を契機に、さらなる技術革新を進めていく。再生可能エネルギーを活用した製造プロセスの導入を目指し、カーボンニュートラルな社会の実現に向けての努力を続ける。
持続可能な社会を作るために、必須の役割を果たすことが期待されるつばめBHBの今後に、国内外から注目が集まっていると言えよう。