スターバックス財団が子どもたちの未来を育む
スターバックス財団(米国)が、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(以下、CFC)に対し、149,520ドル(約2,188万円)の助成を行うことが決定しました。この助成金は、CFCが進める「子どもの体験奨学金事業『ハロカル』」に充てられます。この取り組みは、地域社会における体験活動の機会を平等にすることを目的としています。
体験格差の深刻な現状
CFCは2022年度に実施した「子どもの体験格差実態調査」によって、低所得家庭の子どもの約3分の1が学校外での体験活動を全く体験していないという結果を明らかにしました。このような体験格差は、子どもたちが発展するための重要な機会を奪ってしまいます。CFCはこの問題を「子どもたちが自らの力では変えられない環境的要因によって、必要な体験や学習の機会を諦めざるを得ない状況」と認識しています。
こうした課題に対処するため、CFCは「子どもの体験奨学金事業『ハロカル』」を2022年度より開始しました。このプログラムは、東京都墨田区や岡山県岡山市、宮城県石巻市、沖縄県那覇市、北海道札幌市などで展開され、スポーツ、文化芸術、自然体験、社会体験といった各種活動を支援するものです。
プログラムの目的と展開
スターバックス財団からの支援を受けた「ハロカル」では、助成金を通じて選ばれた子どもたちが様々な体験活動を行えるようになります。このプログラムは、スターバックス コーヒー ジャパン及びそのパートナーの協力を得て進行します。
スターバックス財団のGlobal Community Impact Grantsの理念は、地域社会のニーズに応じたNPOへの支援を行うことです。この取り組みは、地域のレジリエンスや発展、さらには災害に見舞われたコミュニティへの支援を目的としています。2022年のプログラム開始から、スターバックス財団は150以上のNPOに対し、1,000万ドル以上の助成金を授与しています。
スターバックスの想い
スターバックス国際部門のCEOであり、スターバックス財団の理事であるブレイディ・ブリューア氏は、「スターバックスは創業当初から、パートナー、顧客、そして地域社会を大切にする企業であることを目指してきた」と述べています。Global Community Impact Grantsを通じて、地域の重要な課題に関心を持つパートナーたちが最も大切に思う団体に寄付できるよう促しているそうです。
チャンス・フォー・チルドレンの使命
CFCは、国内の子どもたちの貧困や教育格差、体験格差を解消することを目的に、2009年に発足し、2011年に法人化されました。特に経済的理由で教育を受けることが難しい家庭の子どもたちに対して、「スタディクーポン」を提供し、大学生ボランティアによる相談支援も行っています。新事業「ハロカル」の展開により、より多くの子どもたちが様々な体験を通じて成長できることを期待しています。
公式ウェブサイト
チャンス・フォー・チルドレン
スターバックス財団