ゼロ年代の東京サブカルチャーを巡るオカルトサスペンス
株式会社room6(本社:京都市左京区)が手がける新作アドベンチャーゲーム『イタチの家渡り』(原題:Wandering Through 2000s Tokyo Culture)が、2025年9月25日から28日まで幕張メッセで行われる「東京ゲームショウ2025」で初めてプレイアブル展示されることが発表されました。本作は、ゼロ年代の東京サブカルチャーを巡るオカルトサスペンスがテーマとなっています。東京のライブハウスやメイド喫茶、原宿のロリータ文化を背景に、不思議な怪異と対峙する冒険の幕が開きます。
サブカル怪異譚の始まり
ゲームの舞台となるのは2000年代の東京。物語の主人公である大学生・イタチは、帰る家を失い、心理的瑕疵物件と呼ばれるいわゆる《訳アリ物件》に住むアルバイトを始めます。これには、履歴書不要で衣食住が支給され、簡単な作業で報酬が得られるという魅力がありますが、共に住むのは不動産屋の社員・田貫。そこでイタチが知ることになるのは、物件に残る怪異「産土(うぶすな)」の存在です。田貫たちの真の目的は、イタチを囮にして「産土」を顕現させ、故郷に還すための浄化作業でした。
この作品では、死した若き上京者たちの無念と彼らに関わった人々の物語を追う冒険が展開されます。イタチの調査を通じて、彼らの過去やサブカルチャーの歴史が少しずつ明らかになっていきます。
交錯する視点が生む新たな発見
『イタチの家渡り』は、イタチと田貫の2人の視点を交互に切り替えながら物語を進めます。イタチは一般人として怪異を視認できない一方で、コミュニケーション能力に優れており、情報を集める能力に長けています。これに対し、田貫は人見知りではあるものの、怪異を直接見ることができ、彼の視点からはさらなる真実が浮かび上がります。
物語が進行する中で、訳アリ物件の謎を解明するために東京のサブカルスポットを巡る必要があり、ヴィジュアル系バンドのライブハウスや、メイド喫茶、原宿のロリータ文化など、多彩な背景が作品の魅力を高めています。徐々に解き明かされる事件の真相に、プレイヤーは次第に引き込まれていくことでしょう。
怪異を「あるべきところ」へ還す儀式
除霊パートでは、「産土結び」と称される儀式を通じ、集めた情報やアイテムを駆使して怪異の正体を解明していきます。産土の「名前」「出身地」「死因」を明らかにし、彼らを故郷へ還すことが目的です。ただし、この過程ではイタチが常に危機に晒されるため、慎重に作業を計画する必要があります。
収録エピソード
本作には以下のようなエピソードが収録されています。
- - 百目鬼ベーシスト:突然死したベーシストとそのバンギャたちの情愛を描く物語。
- - おしらさまメイド:萌え文化の背後に潜むメイドの秘密を解き明かすサスペンス。
- - きのこロリータ:過労死したOLの真実を追い、働く意味を考えるストーリー。
- - ななしゴシック:故郷との因縁に決着をつけるエピソード。
東京ゲームショウ2025での体験
『イタチの家渡り』は、2025年9月に開催される東京ゲームショウで試遊可能です。room6ブースでは数量限定のオリジナルステッカーも配布予定で、フォトスポットも設けられ、ゲームの世界観を存分に体感できます。興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。
公式情報
『イタチの家渡り』は、サブカルチャーに興味を持つすべての人々に新たな冒険を提供することでしょう。彼らの物語を通じて、あなた自身も東京のサブカルチャーを感じることができるかもしれません。ぜひ、この作品のリリースを楽しみに待ちましょう。