アボット、革新的なNC TREKバルーンカテーテルの日本販売開始

アボットバスキュラージャパン株式会社は、2023年8月1日より日本国内にて新たに「NC TREK PTCAバルーンカテーテル」の販売を開始したことを発表しました。この製品は、経皮的冠動脈形成術（PTCA）のために設計されたもので、特にステント後の拡張において優れた性能を発揮します。

NC TREKの特徴

NC TREKバルーンカテーテルは、アボット社独自の技術が随所に盛り込まれています。その中でも特筆すべきは、精密な2層構造のバルーンと、フレキシブル・タングステンマーカー技術です。この設計により、医師が手技を行う際に必要なデリバリー性能と拡張力を提供します。

174商品のサイズ展開があり、バルーン径は2.00mmから5.00mmまで、バルーン長は6mmから20mmまで選択可能です。これにより、医師は患者の症状に応じて最適なバルーンを選択することができるようになっています。

冠動脈疾患の背景

冠動脈疾患は、心疾患の中で最も一般的な形態であり、心臓へ血液を供給する重要な動脈にプラークが蓄積されることによって発生します。このプラークが血管を狭めたり閉塞させることで、心臓に必要な血液が十分に供給されなくなります。

経皮的血管形成術（PTCA）の役割

PTCAは、このような狭窄や閉塞した血管をムダに広げる治療法で、カテーテルの先端に取り付けられたバルーンを膨らませることで血管を拡張し、血流を回復させることを目的としています。この方法は低侵襲的であるため、患者の負担が少なく、治療効果が期待される点が特徴です。

アボットバスキュラーの意義

アボットバスキュラーは、血管系疾患の治療分野において確固たる地位を築いてきた企業です。世界中で提供する医療機器は多岐にわたり、一般的な冠動脈治療に加えて、血管穿刺部止血デバイスや末梢血管治療、新たな構造的心疾患治療なども手掛けています。

アボットは、シカゴに本社を置く国際的なヘルスケア企業で、世界中に約90,000人の従業員を抱えています。日本では、約2,800人のスタッフが医療用医薬品や診断機器の開発に携わり、東京や福井、千葉に拠点を持っています。

アボットジャパンの詳細な情報やプレスリリースについては、公式ウェブサイトを参照してください。