象印マホービンがPSアワード優良賞を受賞した理由とは？

象印マホービン、PSアワード優良賞受賞の影響

象印マホービン株式会社が、令和6年度「製品安全対策優良企業表彰（PSアワード）」において「大企業製造事業者・輸入事業者部門」の優良賞（審査委員会賞）を受賞しました。この栄誉ある受賞は、同社が製品の安全性を高めるために行ってきた積極的な取り組みが評価された結果です。PSアワードは、製品安全に積極的に取り組む企業を広く公募し、その活動が厳正な審査を経て評価されるもので、製品自体の安全性だけでなく、企業全体の製品安全活動が重視されています。

製品安全活動への取り組み

象印マホービンが特に注目される点は、他社に先駆けて制定した独自の安全基準です。故障や事故のリスクを減少させるために、電気ケトルなどの製品に対して実施した転倒流水試験に基づく要求基準を設け、製品設計に直接反映させています。この基準を業界標準にするための働きかけも行っており、業界全体の製品安全性向上に貢献しています。

横ぐし会議制度の活用

象印マホービンでは、事業部の壁を越えて情報共有を図る「横ぐし会議制度」を導入しています。この取り組みにより、設計、品質、印刷、電子などの各部門が統合的に協力し、製品開発や安全管理に対して効果的に対応しています。例えば、サイレントチェンジや製品事故情報の収集・分析を行い、各部門および関連団体との情報連携を強化しています。このように、部門を越えた協力関係が確立されることで、より迅速で効果的な対策が可能になります。

消費者への安全対策

さらに、象印マホービンは消費者への注意喚起にも工夫を凝らしています。特に重要な情報を取扱説明書に記載するだけでなく、製品の開封時に目に付きやすい場所に注意文を書いたチラシを同封したり、二次元コードを用いて操作動画へ誘導する仕組みを取り入れています。これにより、消費者が製品を正しく使用できるよう支援し、誤使用による事故を未然に防ぐ熱意が伺えます。