外国人ビザ手続きの効率化を支える新たな業務提携
日本国内の外国人労働者数が過去最高の200万人を超え、今後の人手不足解消に向けた政策が進められています。株式会社Liquid(リキッド)とRAKUVISA(ラクヴィザ)が業務提携を結び、外国人の在留資格更新手続きを効率化する新たなソリューションを登場させました。この提携は、外国人の生活支援を強化し、さらなるビザ申請のスムーズ化を図ります。
増加する外国人労働者と手続きの煩雑さ
国内労働市場の厳しさを背景に、外国人労働者の受け入れが進んでいます。これに伴い、外国人が必要とする在留資格の更新手続きが増加し、手間やミスを伴う申請作業が大きな問題となっています。出入国在留管理庁の統計によると、在留資格更新の審査日数は年々増加し、特に留学生の場合、2024年度の第2四半期には平均35日にも達する見込みです。この長期化する審査と、複雑な書類作成が外国人を悩ませていました。
GPASSとRakuVisaによる新たな解決策
今回の業務提携によって、Liquidが提供する「GPASS」とRAKUVISAの「RakuVisa」が連携します。GPASSは、外国人が自身の情報をスマートフォンで一元管理できるデジタルIDウォレットです。これにより、在留資格の更新手続きがGPASSアプリから効率よく行え、手続きにかかる時間は通常の紙申請に比べて驚くべき95%削減されます。
一方、RakuVisaはオンラインでビザ申請ができるクラウドサービスで、行政書士のサポートを受けながらスムーズに申請手続きを進められる仕組みです。この2つのサービスが組み合わさることで、外国人は本人情報の入力や書類アップロードを省略でき、即座に在留資格の更新申請を行うことが可能になります。
ビザ更新体験の改善へ
外国人雇用事業者にとっても、この提携は大きな恩恵をもたらします。GPASSを利用することで、在留資格更新の手続きおよびサポート業務が一元化され、業務の効率化が図れるのです。特に外国人労働者への案内や申請サポートをGPASSに一任できることで、これまでの煩雑な手続きから解放されます。
法人向けサービスの展開
今後は、GPASSとRakuVisaを統合した法人向けサービスを拡充することも計画されています。技能実習監理団体や特定技能登録支援機関など向けに、税抜9,800円でオンラインビザ申請を提供予定で、これは人材不足が深刻な業界において非常に重要な支えになることでしょう。
目指す社会的意義
Liquidの代表、長谷川敬起氏は「RAKUVISAの提供するビザ申請ソリューションとGPASSの連携により、在留外国人が以前よりも速く、簡単にビザ更新の手続きを行えるようになることを期待している」と述べています。また、RAKUVISAの木本佑史氏も「短時間で正確な申請を行える便利なデジタル体験を提供する」としています。
この新たな試みが成功すれば、在留外国人のみならず、それを支える事業者たちにとっても、快適で安心なビザ更新体験をもたらすのです。日本における多文化共生社会の実現に向けた第一歩となるでしょう。