JR北海道グループが合同会社BASE JAPANを完全子会社化し新たな成長戦略を展開

JR北海道が合同会社BASE JAPANを完全子会社化

北海道旅客鉄道株式会社（JR北海道）の100％子会社である北海道ジェイ・アール都市開発株式会社（JR都市開発）は、2025年3月31日付で合同会社BASE JAPANの全出資持分を取得し、完全子会社にすることを発表しました。この取り組みは、JR北海道グループの事業拡大を狙った重要な一手とされています。

合同会社BASE JAPANとは？

合同会社BASE JAPANは2018年に設立され、札幌市内のすすきのエリアでアパートメントホテル「THE BASE SAPPORO SUSUKINO」を運営しています。このホテルは、国内外の多様な観光客から支持されており、特にインバウンドのグループ客には非常に人気があります。そのため、JR北海道はこの企業を子会社化することで、観光分野でのさらなる成長を目指しているのです。

JR北海道の成長戦略

JR北海道は、「JR北海道グループ中期経営計画2026」において、新たな事業領域への挑戦を掲げており、M&Aを通じてグループの事業拡大を図っています。この計画に基づき、今回は第1号のM&A案件として合同会社BASE JAPANを取り込むことになりました。JR都市開発は、これにより不動産事業のさらなる拡大が期待されています。

特に、無人ホテル「JRモバイルイン」を運営しているJR都市開発は、インバウンド需要の取り込み強化を進めているため、BASE JAPANとのシナジーが見込まれています。これにより、JR北海道グループ全体の収益力の向上が期待されます。

BASE JAPANの詳細

合同会社BASE JAPANの代表は山中利浩氏で、今回の出資持分取得後は顧問に就任する予定です。会社の本社は札幌市中央区に位置し、アパートメントホテルの運営を主な事業内容としています。社員数は代表社員1名のみで運営されています。

ホテル概要

- 名称：「THE BASE SAPPORO SUSUKINO」
- 所在地：札幌市中央区南６条西８丁目２-２（地下鉄すすきの駅から徒歩9分）
- 客室数：全9室（各室約34㎡、最大定員6名）
- 築年：2019年（築6年）
- URL：thebasesapporo.com

未来に向けて

JR北海道グループは、さらに長期的な経営ビジョンである「未来2031」を掲げており、この中で経営自立の実現に向けて引き続きM&Aを活用した事業拡大に取り組む方針です。合同会社BASE JAPANの子会社化は、その第一歩として位置付けられています。

インバウンド需要が戻りつつある今、JR北海道グループの新たなチャレンジに注目が集まります。