メタバースで新たな採用活動を実現
イベントのプロダクションサービスを手掛ける株式会社シミズオクトが、メタバースサービス「metatell」を提供する株式会社Urthを導入し、今後の採用活動に新しい風を吹き込む試みを始めました。この取り組みは、イベント業界特有の仕事内容を学生や求職者に理解してもらう助けになるとともに、採用担当者の負担軽減にもつながることが期待されています。
シミズオクトの多様な業務について
株式会社シミズオクトは、1932年に創立以来、舞台美術や空間デザイン、運営・警備、施設管理など、多岐にわたるプロダクションサービスを展開しています。当社はコンサートや展示会、国際スポーツ大会など、一流のイベントを安全かつ快適に支える専門家集団です。この長年の経験が、多様な業務を実施する中での説明の難しさという問題も浮かび上がる要因となっています。
イベントに関与する業務は多岐にわたり、詳しい内容を学生や求職者に的確に伝えることは容易ではありません。これを解決するため、対面での説明会やインターンシップの機会を増やしてきたものの、従来の方法では説明にかかるコストが高く、結果として採用担当者に過大な負担がかかっていました。そこで、シミズオクトは新しい手法の導入を模索し始めました。
メタバース空間の導入とその効果
「metatell」を利用すると、バーチャル空間に現場のシミュレーションを行うことが可能です。これにより、学生や求職者は自由に場面を見学し、関心のある情報を選んで閲覧できるようになります。シミズオクトは、この機会を活かして現場での業務フローをアニメーションで表現。養生ハリから一連の流れが視覚的に理解できるため、採用候補者は入社後の業務のイメージをつかみやすくなります。
また、メタバースでの体験は臨場感があり、実際の職場を訪れないと感じられない情報を補完する役目も果たします。それにより、入社前と後のギャップを埋めることができ、双方にとってよい結果をもたらすでしょう。
採用活動の新たな展開
シミズオクトは、メタバースの導入により異なるバックグラウンドを持つ人材が応募してくることを期待しています。また、業務の効率化に向けて、メタバースでの説明会を活用することで、仕事の実際の厳しさを伝えながら、従来の説明会や面接の回数を削減できる効果を目指しています。
さらに、将来的には社内イベントや全社会議でもメタバースを活用することで、コスト削減や業務効率化にもつなげたい意向があります。
Urthのメタバースサービス「metatell」
Urthの「metatell」は、企業のニーズに合わせた最適なメタバース空間を提供します。特に、どんなデバイスでも容易に入室可能で、建築デザイナーによる緻密に設計された3D空間が特長です。また、企業自身で自由にカスタマイズできる管理画面システムを持っており、具体的なデータを基にした分析も可能となっています。
未来に向けた展望
シミズオクトとUrthの協力は、企業の採用活動に新たな価値を提供するとともに、学生にクリエイティブで働きやすい場を提供することを目指しています。今後、メタバースがどのように日常の業務に取り入れられていくのか、注目が集まります。これからの時代、肉体的な空間からデジタル空間への移行が進む中で、シミズオクトは更なる革新に取り組んでいくことでしょう。