北欧神話の魅力を初心者にも届ける新書『北欧神話入門』7月29日発売

北欧神話の魅力を知るための入門書

北欧神話に興味を持つすべての人に向けて、東京書籍株式会社は2024年7月29日に新たな書籍『北欧神話入門』を発表します。この本は、著者である菅原邦城氏が生前に残さた遺稿をもとに、日本アイスランド学会の専門家による監修を受けて完成しました。書籍は「はじめての人にもわかりやすく」をテーマにしており、北欧神話を学ぶ上での優れた入り口となるでしょう。

書籍の背景

本書の原型は1984年に刊行された『北欧神話』です。菅原先生は大阪外国語大学を定年退職後、この改訂版の執筆に取り掛かり、2019年にご逝去までの間にほぼ完全な形に仕上げていました。彼の遺志を継ぎ、多くの方々の協力を得て今回の書籍化に至ったのです。菅原先生のご家族から遺稿を受け取った当初は、どのように進めるかを決めかねていましたが、日本アイスランド学会と東京書籍のかかわりを通じて、素晴らしい形で出版が実現しました。

入門書としての特徴

本書は、北欧神話の複雑さを乗り越える手助けをするために、豊富な図版や説明文を盛り込んでいます。特に、北欧神話の各要素や神話のストーリーに関する多様なバリエーションを紹介しており、初めてその世界に触れる読者が理解しやすくなるよう配慮されています。菅原先生が「読者に予備知識を求めない記述を心がける」との意図をもとに、他の研究者や欧文記事からの参考を得ながら書かれています。引用や翻訳も多く含まれており、北欧神話の独自の語りを再現しています。

幼い神話の旅へ

本書では、北欧神話に登場する神々や巨人族、属性を持った存在たちの紹介も行われています。天地創造や神々の運命といったテーマに沿って、それぞれの役割や特徴が解説され、神話の世界観をより身近に感じていただけることでしょう。「神々と巨人の関係」や「運命の女神ノルン」など、興味深い内容が詰まっています。読者は、北欧神話の魅力的な物語に浸ることができます。

著者紹介

著者の菅原邦城（すがわらくにしろ）氏は、1942年に宮城県に生まれ、大阪外国語大学での教鞭を経て、日本アイスランド学会の歴代会長を務めるなど、北欧神話の権威として知られています。彼の作品は、北欧文学や言語学において重要な位置を占めており、全国で多くの読者に支持されていました。彼の情熱と知識が込められた本書は、読者に新たな見識を提供することでしょう。