リピーターの訪日意識
2025-10-03 12:51:27

訪日経験の違いが示すリピーターの行動と意識の変化

訪日経験の違いが示すリピーターの行動と意識の変化



株式会社データスプリングは、訪日旅行者の行動や意識を探るために、中国、韓国、台湾の国々で訪日経験者を対象とした調査を実施しました。この調査では、訪日経験が1回の旅行者と2回以上のリピーターの行動および意識に関する比較が行われました。ここでは、その調査結果のハイライトを紹介します。

リピーターは定番から深掘りへ



初回訪問者は「日本食」や「自然・景勝地」といった定番の観光目的を重視していますが、リピーターになると、その行動は大きく変わります。特に中国のリピーターは、東京や大阪、北海道、京都などの主要な観光都市を訪れるだけでなく、地方都市への訪問も増加しており、日本の多様な文化や風景を楽しむ「周遊」や「探索」の意欲が強まっていることが分かりました。

韓国や台湾のリピーターについても同様の傾向が見られ、主要都市だけでなく、九州や沖縄など地域ごとの文化や自然に触れることに対する興味が高まっています。この傾向は、リピーターが日本の多面的な魅力を探求しようとする姿勢を示しています。

リピーターの再訪意向が高まる



調査結果では、訪日経験を重ねるごとに再訪意向が高まることが確認されました。特に「1年以内」の再訪意向が顕著に増加しており、日本に対する印象も良好さを増していることが分かります。中国や台湾のリピーターの中では、「印象がとても良くなった」との感覚を持つ割合が増加し、日本を再訪したい国として強く認識していることが明らかとなりました。特に台湾では、2回以上の訪日経験を持つ旅行者の97%が再訪意向を示しており、その好印象が強いことが伺えます。

EXPO2025大阪・関西万博の影響



「EXPO2025大阪・関西万博」の認知度は、台湾で最も高く、次いで中国、韓国の順となります。訪日経験が2回以上のリピーターにおいては、万博への来場意向が非常に高まっています。一度訪問したことで得られる満足度が、その後の日本再訪意向に強く結びついていることが示されています。興味深いことに、台湾では初回訪問者の方が万博を知っている割合が高いことがあり、万博が訪日旅行のイニシエーションとなった層が存在すると考えられます。

一方、2025年に大阪で開催予定の世界陸上の認知度は低く、スポーツイベントに対する関心のバリエーションが影響していると推察されます。

日本のインバウンド戦略への示唆



今回の調査から得られた洞察は、日本のインバウンド戦略において、初回訪問者には基本的な利便性の向上を、リピーターには多様化するニーズに対応した質の高い体験の提供や、インフラの改善を求められていることを示唆しています。これらのデータは、今後も日本の観光業が発展するための重要な指針となるでしょう。

データスプリングは、アジア8カ国で数百万規模の訪日パネルを保有しています。この高品質な調査対象を活用し、訪日旅行者の行動を深く理解することができます。

本調査に関する詳細なレポートは、以下のリンクからダウンロードできます。


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会社情報

会社名
株式会社データスプリング
住所
東京都千代田区麹町3丁目-15F
電話番号
03-5294-5970

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