マリオットの新たなロイヤルティプログラムのトレンド
マリオット・インターナショナルが届ける「Loyalty Trends Report 2026 by Marriott Bonvoy」は、アジア太平洋地域のロイヤルティプログラムの進化を明らかにしました。このレポートは特に日本市場に焦点を当て、旅行者の関与の特徴を洗い出しています。
今回の報告によると、89%の旅行者が何らかのロイヤルティプログラムに参加しており、その多くがその活用方法においても多様性が求められています。この傾向は特に複雑化しており、単一のロイヤルティプログラムでは応えることが難しくなっていることが示されています。旅行の目的や日常生活における消費者行動が影響を与えているのです。
旅行者の目的とロイヤルティプログラム
旅行者の「旅の目的」がロイヤルティプログラムとの関係を形成する重要な要素であることが本レポートで明らかにされています。旅行者が重視する目的には、「食・ダイニング」、「自然・観光」、「ショッピング」、「文化体験」、そして「リフレッシュ・癒やし」が含まれます。
特に「食・ダイニング」への関心は高く、63%の旅行者が計画時に食を重視しており、ロイヤルティプログラムに対しても明確な志向を見せています。飲食関連の利用を通じてポイントを獲得し、その特典を利用する意思も強いことが伺えます。
一方で、「リフレッシュ・癒やし」を目的とする旅行者は、登録率こそ低いものの、滞在中のエンゲージメントが高く、この層に向けたプログラム設計が重要であることが示唆されています。彼らは宿泊だけでなく、食事やスパ利用を通じてポイント獲得を図り、ホテルそのものが旅行の目的地となっていることがわかります。
ホテルロイヤルティプログラムの重要性
また、アジア太平洋地域においては、ホテルのロイヤルティプログラムが最も高い利用率を誇り、全体の66%の旅行者が参加しています。航空会社や小売業、ダイニング業界のプログラムを上回るこの数字から、ホテルのロイヤルティプログラムがブランドとの長期的な関係構築において、いかに重要な役割を果たしているかがわかります。
参加者の多くが、少なくとも2年以上にわたり、プログラムを活用している点も注目です。これは、プログラムが提供する特典が旅行者にとって魅力的で、実用的であることを意味します。
日常生活との繋がり
レポートでは、ロイヤルティプログラムが日常生活においても価値を持つことが求められています。「日常的な支出を通じてポイントを獲得すること」が重要な要素であり、77%の旅行者が小規模な特典にポイントを使用しているとされています。これは、実用的な価値と憧れを喚起する特典の両立が重要であることを示しています。
加えて、ホテルのロイヤルティプログラムは、個々の顧客のニーズに応えられるよう、提携先の拡大が求められています。約半数の旅行者が、ポイントを貯めたり使ったりしやすい仕組みや提携先の増加を期待しています。これにより、旅行者が求める多様な利用方法が実現できるのです。
アジア太平洋地域のロイヤルティタイプ
レポートでは、アジア太平洋地域の旅行者を主に3つのロイヤルティタイプに分類しました。これにより、地域ごとの特色が浮き彫りになります。
1.
ロイヤルティ戦略型(日本・韓国):計画的かつ合理的な利用が特徴で、自身の支出を見据えてロイヤルティプログラムを戦略的に活用しています。
2.
バリュー重視型(シンガポール・オーストラリア・タイ):実用性を重視し、明確に価値を実感できる特典を求める傾向があります。
3.
体験重視型(インド・インドネシア・ベトナム):感情的価値と実用的価値の両方を重視し、特別な体験が得られることに高い関心を持っています。
これらの傾向は、単一の地域戦略だけでは効果が薄いことを示しており、柔軟なプログラム設計が必要とされています。
まとめ
マリオット・インターナショナルの「ロイヤリティ・トレンド・レポート2026」は、アジア太平洋地域の旅行者が求めるロイヤルティプログラムの姿を明確に示しています。「適応型エコシステム」として進化が求められる中、多様な価値観やニーズに対する理解が、今後の成功の鍵を握ることでしょう。マリオットはこの流れを受け止め、進化を続けることが重要です。