イルミナ株式会社の新たな一歩
新社長大浦佳世理氏が就任
イルミナ株式会社は、2025年3月31日付で新たに大浦佳世理(おおうら かせり)氏を代表取締役社長に任命することを発表しました。大浦氏は、アジュナ・クマラスリヤ氏の退任を受けてこの役職での業務を開始します。彼女の豊かな経験と専門知識が、今後のイルミナの成長を促進すると期待されています。
大浦氏の多様な経歴
大浦氏は日本と南米にルーツを持ち、自らのバックグラウンドを活かして日米の医療システムに寄与してきました。彼女は大学では化学、数学、経営学を学び、その後米国の協和発酵でキャリアをスタート。その後、ブリストル・マイヤーズスクイブ社では免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」の開発に携わり、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)ではCEOとして大規模な研究開発を推進しました。さらに、彼女はスギホールディングスの取締役も務めているなど、多忙な日々を送っています。
ゲノム医療の未来を見据えて
新社長の大浦氏は、自身がルーツを持つ日本に対する強い思いを語り、ゲノミクスを通じて日本の医療に貢献する意欲を表明しています。特に、東北メディカル・メガバンク機構プロジェクトのような先進的な研究の成果を活かし、個別化医療の進化を促すことに希望を寄せています。
「ゲノミクスは医療のゲームチェンジャーです。私がイルミナに関わる理由の一つでもあります」と語る大浦氏は、政府や研究機関との連携を通じて、日本のゲノム医療の発展に寄与したい考えです。
社員の成長がビジネスを支える
大浦氏は、従業員の成長においても強い情熱を持っています。ブリストル・マイヤーズスクイブ社で約4000名の女性活躍推進グループを率いた経験から、チームが業務を円滑に進めるだけでなく、達成感を得られるような環境作りを重視しています。また、患者の経験を共有する場を設けることで、ヘルスケアにおけるゲノムの価値を理解する手助けも重要視しています。
イルミナの未来への展望
イルミナは今後もゲノムシーケンスのリーディングカンパニーとして様々な研究をサポートし、医療分野での革新に貢献してまいります。特に、日本の医療におけるゲノム研究の進展は大きな可能性を秘めており、今後の展開が注目されます。
イルミナ株式会社の概要
イルミナは2004年に日本法人を設立し、2013年に初めてのオフィスを開設しました。顧客の研究に向けた技術活用を促進するため、シーケンスシステムやワークフローのトレーニング施設も運営。国立がん研究センターや大塚製薬など、多くのパートナーと強固な関係を築いています。
イルミナの取り組みは、農業を含む幅広いセグメントにわたり人々の健康を改善することを目指しています。