高齢者支援にゲームを活用!新たなデイサービス実験が始動
株式会社ウェルモとGLOEが共同で、2025年春から高齢者向けのデイサービスにおいてゲームを活用した実証実験を実施することを発表しました。このプロジェクトは、超高齢化社会が進む中で高齢者のフレイル予防や認知症対策を目的としています。
超高齢社会の背景・課題
日本は2005年から高齢化が進み、2024年には高齢者人口が3625万人に達する見込みです。厚生労働省の統計によると、2050年には高齢者の5人に1人が認知症になると見込まれています。このような現状の中、高齢者を支える社会的な取り組みが急務とされています。
特に、認知症の予防には「孤立を防ぐ」ことが重要とされており、デイサービスを利用することで社会交流の機会を増やすことが求められています。しかし、デイサービスを利用する高齢者の多くが施設にいる時間を除き、他者との交流がほとんどないという調査結果もあります。
ゲームの力で新たなアプローチ
ウェルモとGLOEは、ゲームが持つ「楽しさ」や「達成感」に着目し、介護分野で新たな価値を創出しようとしています。ゲームを通じて、利用者は楽しんで身体機能や認知機能を向上させることが期待されます。
また、オンラインで参加できる環境を整えることにより、自宅にいる独居高齢者も多様なコミュニティへ参加できるようにすることが目指されています。これにより、社会的孤立を防ぎ、高齢者の活気を引き出すことができると考えられています。さらに、介護業界への新たな人材の流入も期待されています。
実証実験の内容
この実証実験では、ゲームを利用することで高齢者の認知機能や身体機能がどのように改善されるかを定量的に評価します。具体的には、
1. ゲームによる認知機能や運動機能の変化
2. 利用者の行動変化やデイサービス参加意欲の向上
3. デイサービス従業員の業務量の変化
4. ゲーム結果を通じた身体的・精神的変化のモニタリング
といったテーマで検証を行います。
特に、ゲームと介護を結びつけることで、業務負担の軽減や効率化も図られる予定です。高齢者が楽しみながら自発的に取り組むことができるプログラムを開発し、介護の現場での評価を受けることで、持続可能な介護サービスの確立を目指します。
今後の展望と期待
今後は、高齢者を対象とした新たなゲームやレクリエーションの企画・開発に取り組み、地域のコミュニティ作りにも寄与していく予定です。この取り組みは、単なるゲームの導入にとどまらず、高齢者の社会参加や多世代間交流の促進にもつながると期待されます。
また、GLOEの代表も「ゲームが高齢者のコミュニケーションを促進する力を持ち、孤立を防ぐ一助となる」とコメントしています。これにより、ゲームと共に新しいデイサービスの形を実現し、高齢者がより豊かに生活できる社会の実現を目指しています。
結論
ゲームが高齢者支援の新しい手助けとなることが期待される今回の実証実験。これにより、高齢者がより豊かに、活力ある生活を送れる社会の実現に向けて、ウェルモとGLOEの取り組みに注目が集まります。