2024年度グッドデザイン賞受賞の「おぎの美術館」が新たな視点を提供！

おぎの美術館が2024年度グッドデザイン賞を受賞！

奈良の平城宮跡に位置する「おぎの美術館」が、2024年度のグッドデザイン賞を獲得しました。この美術館は、奈良女子大学生活環境学部の学生たちによって設計された「カヤネズミトンネル」を含む自然体験型の屋外美術館です。プロジェクトは平城宮跡の自然環境の魅力を引き出しながら、同時に環境問題への意識を高めることを目指しています。

色とりどりの自然との共演

「おぎの美術館」は、古くから存在するオギ群落を舞台に、学生たちの手によって創り出されたランドスケープデザインです。美術館では、オギの特徴を生かしたアート作品やフィールドワークを通じて、来場者に新しい視点で自然を体験してもらいます。特に、朱雀門近辺のオギ原や新設された「ささらをぎ館」では、外来植物との共存をテーマにした展示が行われています。

環境問題への挑戦

このプロジェクトが特に注目を集めているのは、外来植物の管理に対する積極的なアプローチです。美術館では、外来植物セイタカアワダチソウを定期的に刈り取り、その結果として小径や広場を整備しています。これにより、外来植物の生息範囲を縮小させ、平城宮跡の植生全体を浄化するシステムが構築されています。

手づくりの空間の魅力

毎年、設定されるルートは変更され、訪れるたびに新たな体験ができる「おぎの美術館」。小径には、様々な形のオギの風景を切り取れるフォトフレームが設けられており、来場者はより近くで植物を感じ取ることが出来ます。これまでにはなかった新たなアプローチで、オギのオブジェや展示物が加わることで、観る人々に新しい発見をもたらしています。