スカイファーム、商業施設向けの新しいオーダーシステムで成長を加速
商業施設向けのモバイルオーダーシステムを提供するスカイファーム株式会社が、新たに資金調達を行ったことが発表された。出資元はグローバル・ブレイン株式会社が運営する高輪地球益投資事業有限責任組合(高輪地球益ファンド)とKDDI Open Innovation Fund V(KOIF V)で、どちらも大手企業の支援を受ける形でスカイファームは今後の成長を目指す。
スカイファームのモバイルオーダーシステムとは?
スカイファームが展開するモバイルオーダーシステム『NEW PORT』は、テーブルオーダーやデリバリー、テイクアウト、さらにはポップアップストアなど、さまざまな商業シーンに対応する機能を一元的に提供する。特に商業施設に特化した設計がされており、顧客の満足度向上や業務効率化を図るために、マルチテナント対応の機能を備えているのがポイントだ。
近年、リテール業界は深刻な人手不足に直面しており、店舗の運営効率向上が叫ばれている。しかし、従来のモバイルオーダーシステムは主に個別の飲食店や小売店のニーズに応じた設計が多く、大型商業施設や百貨店の特有の利用シーンには最適化されてこなかった。そこでスカイファームが提供するNEW PORTは、商業施設側のIDやポイント基盤との柔軟な連携を可能にしており、これまで多くの大型ショッピングセンターやフードモールで導入が進められている。
自動化とロボットデリバリーの実現
さらに、スカイファームのシステムは商品のオーダーから決済、配送までをシームレスに行うロボットデリバリーサービスにも対応しており、これにより効率的な物流の構築が実現可能になる。顧客接点をデジタル化することで、商業施設やテナントの抱える課題を解決し、消費者の利便性向上につながることが期待されている。加えて、モバイルオーダーシステムは人とロボットが共生する新たな体験価値を提供し、街の魅力をさらに引き出す要素にもなる。
出資の背景と今後の展望
グローバル・ブレインは、スカイファームが持つモバイルオーダー市場におけるユニークなポジションや、商業施設デジタル化のプラットフォームとしての可能性を高く評価。これを契機に、東日本旅客鉄道株式会社を含む高輪地球益ファンドや、KDDIが持つ幅広いネットワークを活かして、スカイファームの成長をサポートしていく方針だ。
スカイファームの基本情報
スカイファーム株式会社は、2015年7月に設立され、神奈川県横浜市に拠点を持つスタートアップ企業である。代表を務める木村拓也氏の指導の下、モバイルオーダーシステムに特化した技術開発を行い、リテール業界の課題解決に寄与している。公式ウェブサイト(
sg-farm.co.jp)では、サービスや事業内容の詳細が紹介されている。
今回の出資が、スカイファームの更なる成長にどのように寄与していくのか、今後の展開にも期待が寄せられる。