新たな『殿様と私』が松本に上陸!
俳優、脚本家、演出家として活躍するマキノノゾミが演出を手がける『殿様と私』が、2025年2月13日から16日まで松本のまつもと市民芸術館小ホールで上演されることが決定しました。その後、大阪の近鉄アート館でも同公演が行われます。
この作品は、マキノが文学座のために書き下ろし、2007年に初演されたものです。本作は、名作『王様と私』にインスパイアされたストーリーで、2008年に第15回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。今なお多くの観客に愛される傑作コメディとされています。
マキノノゾミは、過去に『MOTHER』や『東京原子核クラブ』などで多くの演劇賞を受賞し、近年も話題作の脚本を手掛けています。その技量は日本の演劇界を牽引する一因といえるでしょう。まつもと市民芸術館も、地域の芸術拠点として多くの舞台公演や文化活動を支援しており、2024年には開館20周年を迎えます。
多彩なキャスト陣
本作には、名バイプレーヤーの升毅が頑固な殿様役を演じるほか、元宝塚雪組トップスターの水夏希がアメリカ人女性・アンナ役を務めます。そして、義晃の息子役には、近年話題の久保田秀敏がキャスティングされています。そのほかにも、平体まひろ、武居卓、喜多アレクサンダー、水野あや、松村武といった実力派のキャストが勢揃いし、作品に華を添えます。
周囲には、マキノ自身が松本で滞在制作に取り組むため、地域との交流も大いに期待されるところです。この作品は明治19年を舞台に、白河邸の主である白河義晃が、西洋化の波に戸惑う中、息子の提案でダンスの特訓を始める様子を描いています。
上演の背景と期待
『殿様と私』の上演は、旧式に縛られた殿様が、新しい時代にどう生き抜いていくのかという大きなテーマを持っています。升毅は、自身の生活環境が変わることを期待しながら、その役作りに挑む姿勢を見せています。水夏希も、時代が変化する中での葛藤を表現することへの期待を寄せています。
松村武は、初めてのタッグとなるマキノと升と共に、松本での滞在制作を楽しみにしているとのこと。全体の演出を通じて、明治初期の和洋混合の物語をどのように解釈するのか、大いに注目です。
公演情報
公演は、松本市民芸術館小ホールで2025年2月13日から16日、次いで大阪の近鉄アート館で2月28日から3月2日まで行われます。チケットは全席指定で、前売りが開始される予定です。観客にとっては、演劇を通じて新しい文化の息吹を感じ取る貴重な機会となるでしょう。
残念ながら、演出に対する期待感は高まるばかりですが、作品がどのように成形され、観客に届けられるのか、マキノとキャストの演技が気になるところです。新たな『殿様と私』に、ぜひご注目ください。