横浜みなとみらいホールが贈る音楽の饗宴
横浜のみなとみらいホールでは、2025年に行われる「Just Composed in Yokohama」現代作曲家シリーズで、ホルン奏者の福川伸陽氏が初めて登場します。このシリーズは、同時代の音楽を未来へつなげることを目指しており、特に「生」と「死」という深いテーマに焦点を当てています。
プログラムのテーマ「メメント・モリ」
公演のテーマは「メメント・モリ」。古代から受け継がれたこの言葉は、「死を忘れるな」という意味であり、同時に「誰もが死を意識することで、今を生きることの重要性を考える」言葉でもあります。福川伸陽氏は、幼少期から「死」に対する関心を抱いていたと語り、このテーマを通じて観客にメッセージを届けます。
注目の若手作曲家、坂田直樹氏の新作初演
プログラムには、気鋭の作曲家・坂田直樹氏による新作も含まれており、福川氏はこの新作の初演を行います。坂田氏はパリ国立高等音楽院を経てIRCAMで学び、数々の賞を受賞した実力派の作曲家です。今回の公演では、福川氏を始めとする新進気鋭の音楽家たちが共演し、彼の新作に命を吹き込む予定です。
再演作品の意義
また、再演される作品は、2023年に逝去した西村朗氏の「雅歌Ⅱ~聖音を伴う抽象的なヘテロフォニー~」です。1986年度の「日本の作曲家シリーズ」のために創作されたこの楽曲は、当時の音楽シーンに大きな影響を与えました。今回、神山奈々氏によって新たに編曲され、再演されることになります。
公演の詳細
公演は、令和7年3月8日(土)15:00から横浜みなとみらいホールの小ホールで開催されます。出演者には、福川伸陽(ホルン)、小林沙羅(ソプラノ)、中 恵菜(ヴィオラ)、務川慧悟(ピアノ)が揃い、合計で多数の魅力的な曲が演奏されます。
- - 場所: 横浜みなとみらいホール 小ホール
- - 料金: 3,000円(大学生1,500円、高校生以下1,200円)
音楽への理解を深めるイベントも
さらに、2025年の公演に先立ち、現代音楽の専門家である白石美雪氏によるレクチャーイベントも開催されます。このイベントでは出演者たちが公演内容を掘り下げ、聴衆との対話を通じて音楽の理解を深める機会を提供します。
デジタルアーカイブと文化の継承
また、横浜みなとみらいホールでは、「Just Composed in Yokohama」シリーズの過去の公演情報をデータベース化し、デジタルアーカイブとして公開しています。音楽の保存と継承が進む中、今後も多くの人に同時代音楽を楽しんでもらう取り組みを続けています。
このように、横浜地域の音楽文化を育て、未来へつなぐ活動が行われていることは多くの可能性を秘めています。これからも目が離せないイベントの連続です。
さらに詳しい情報は、横浜みなとみらいホールの公式ウェブサイトをご覧ください:
横浜みなとみらいホール