業務提携の背景
2023年、三菱UFJファクター株式会社がクロスログ株式会社と業務提携を結んだ。三菱UFJファクターは、口座振替サービス「ワイドネット」をはじめとする多彩な決済サービスを提供し、医療機関の効率的な代金回収を支援している。一方、クロスログは訪問診療向けの業務効率化クラウドサービス「CrossLog」を展開するSaaS企業である。
この提携の背景には、訪問診療における現金や振込の支払い方法が原因で、患者の入金遅延や医療機関の集金業務の負担が増すという問題があった。この状況は、医療機関と患者双方に心理的ストレスをもたらし、医療サービスの提供に影響を与えていた。
そこで、クロスログは医療機関の業務負担を軽減し、患者の支払い利便性を向上させるために新たなパートナーシップを模索。これにより、医療サービスの質向上だけでなく、クロスログの収益の多角化も実現することを目指した。
提携の目的
提携の目的は、訪問診療を支援し、医療機関の負担を減らすこと。さらに、クロスログの提供する「CrossLog」は、医療機関のスケジュール管理や業務の効率化を図るツールとして機能し、デジタル化により医療スタッフが本来の治療に専念できる環境を整えることに重きを置いている。これは、患者満足度の向上にも貢献する。
「CrossLog」について
「CrossLog」は、訪問診療を提供する医療機関向けに設計された業務管理ソフトウェアであり、スケジュール管理を中心に様々な機能を備えている。多様な業務のデジタル化を進め、複雑な作業を削減することで、医療の質を高め、患者へのサービスを強化することを目指している。特に、既存の電子カルテとの連携をしていることから、医療現場のニーズに特化したサービスとして高い評価を受けている。
ワイドネットについて
三菱UFJファクターが提供する「ワイドネット」は、医療機関のお客様が指定した口座から自動的に代金を引き落とす仕組みを持っている。このサービスは、定額料金の回収だけでなく、毎月変動する医療費や診療費の収集に利用でき、医療機関にとって非常に便利なものとなっている。
企業情報
クロスログ
- - ミッション: 在宅医療を当たり前にする
- - サービス: 訪問診療専用スケジュールソフト「CrossLog」、経営分析・紹介元管理サービス「CrossLog Report」
- - 設立: 2020年12月
- - 本社: 福岡市博多区
三菱UFJファクター
- - 設立: 1977年6月
- - 本社: 東京都千代田区
- - 背景: 世界的な金融グループ、三菱UFJフィナンシャル・グループの一部として、企業向けに安定した決済ソリューションを提供している。
まとめ
三菱UFJファクターとクロスログの業務提携は、医療サービスにおける効率的な決済システムの構築を目指している。両社の強みを生かし、売上と顧客基盤の拡大を見込みつつ、より良いサービスの提供を行うことで、医療業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することが期待されている。