芝パークホテルが取り組む「ブックバトンプロジェクト」
東京都港区に位置する芝パークホテルは、2026年6月17日から「ブックバトンプロジェクト」を通じて本の寄付を受け付けることを発表しました。このプロジェクトは、認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンの支援を受けており、寄付された本の売却益が世界中の子どもたちの教育支援に活用されます。これにより、観光と学びを結ぶ独自の取り組みが実現されるのです。
ホテルの学びの場としての役割
芝パークホテルは、2020年に「ライブラリーホテル」という新たなコンセプトのもとでリブランディングを行いました。このコンセプトは、江戸時代に位置したこの地の学びの歴史に基づいています。当時、この地域には増上寺に関連する学寮が存在し、宿泊と学びが融合していました。現在のホテルでは、約2,000冊の書籍を取り揃え、特に海外からお越しのゲストに日本文化や歴史を知っていただく機会を提供しています。
「本を扱うホテルとしてどのように社会に貢献できるか」という問いに対して出会ったのが、ルーム・トゥ・リード・ジャパンの活動でした。同団体は、教育や経済的な支援が不足している地域での子どもたちの識字能力向上や教育環境の改善に努めています。小売収益を用いて本を提供したり学校を建設したりする「ブックバトンプロジェクト」は、学びの機会を広げる重要な取り組みとして位置づけられています。
ブックツリーとその影響
ホテル内に展示される「ブックツリー」は、スタッフのアイデアで本を利用してクリスマスツリーを作る試みから始まりました。初年度はスタッフが個々に本を購入しツリーを製作しましたが、翌年からは寄付された本を利用したツリーへと進化。この計画によって、2025年までに累計で8,000冊の本が寄付されています。
お客様との新しい関係も生まれています。プロジェクトを担当する下沖明日香コンシェルジュは、海外のお客様との印象的な交流を通じて得た経験を語ります。クリスマスシーズンに宿泊予定の海外のお客様が、自国から本を送ってくれたことがあり、その本はブックツリーに展示されることになりました。お客様は、自身が寄付した本を見て非常に喜ばれていたといいます。
リピーターの中には、毎年本を送るお客様もおり、この取り組みは長期的な関係の構築を促進しています。下沖は、「自分が寄付した本がクリスマスツリーとして展示され、さらにその本が支援へとつながっていく体験は、寄付した方にとって大きな喜びになりうる」と語っています。
本を通じた学びの輪を広げる
寄付を通じて集まった一冊一冊は、展示を経て、世界中の子どもたちの学びへと変わります。近年、宿泊した海外のお客様が旅先で読んだ本を寄付するケースや、提携企業が社内で集めた本を寄付する例も増えています。このように、ブックバトンプロジェクトは着実にその影響力を広げているのです。
ブックバトンプロジェクトとは
このプロジェクトは、企業や社員が自宅で使用しなくなった本、CD、DVD、ゲームを寄付するもので、株式会社バリューブックスが買い取った金額がルーム・トゥ・リード・ジャパンに寄付される仕組みです。
本の寄付方法
寄付募集期間
- - 2026年6月17日(水)から11月13日(金)まで
- - 郵送の場合は、必着で送付してください。
寄付が可能な本
- - ISBN(13桁のコード)を持つ本(1冊から寄付可能)
- - 寄付対象外の本:雑誌、百科事典、コンビニコミック、2010年以前の出版物
寄付の方法
- - 直接お持ち込みまたは郵送(送料は送付者負担)
- - 収集場所:芝パークホテル1階の回収ボックス
- - 郵送先:〒105-0011 東京都港区芝公園1-5-10 芝パークホテルブックバトンプロジェクト担当者宛
このように、芝パークホテルはシンプルながらも意義深い取り組みを通じて、社会貢献を進めています。これからますます多くの人々がこのプロジェクトに参加し、繋がりを広げていくことを期待しています。