Turing、自動運転開発へ追加出資
2024-07-01 19:54:11

生成AIで完全自動運転を実現するTuring株式会社へ、グローバル・ブレインが追加出資

生成AIで自動運転の未来を拓く:Turing株式会社への追加出資



ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレインは、生成AIを活用した完全自動運転車両の開発に取り組むTuring株式会社(以下、チューリング)へ追加出資を実行したと発表しました。

チューリングは、カメラから取得したデータのみで運転に必要な認識、予測、判断、操作をAIが行うE2E(End-to-End)自動運転技術を開発する、日本発のスタートアップです。同社が開発した大規模マルチモーダル生成AI「Heron」は、走行データに存在しない状況でも倫理的に対応可能なシステムを構築し、ルールベースでは到達困難なレベル5完全自動運転の実現を目指しています。

「Heron」は、日本語を含む複数言語に対応し、2023年9月にリリースされました。チューリングは、同AIを活用したコンセプトカー「Turing Falcon」をJAPAN MOBILITY SHOW 2023で展示するなど、積極的に技術開発を進めており、経済産業省やNEDOが主導する生成AI国策PJ「GENIAC」にも採択されています。

今回の追加出資により、チューリングは「Heron」専用の計算基盤となる大規模GPUクラスタ「Gaggle Cluster」の構築や、人間の介入なしで都内を30分間走行できる自動運転システムを開発するプロジェクト「Tokyo30」の実行、そして「Heron」を車載化するための半導体「Hummingbird」の開発を進めていきます。さらに、これらの取り組みを事業化に向けて加速させるため、AI、半導体、車両開発など、幅広い分野のエンジニアや幹部人材の採用を強化していく予定です。

グローバル・ブレインは、チューリングの「AIのチカラで日本の自動車産業を強くする」というビジョンに共鳴し、同社の技術力、組織力、実績を高く評価して今回の追加出資を決定しました。同社は、チューリングが目指す新しい移動体験の時代をいち早く実現し、モビリティー産業の変革に貢献できるよう、今後も支援を続けていくとしています。

チューリングの挑戦:完全自動運転の実現



チューリングは、従来の自動運転技術では実現できなかった、より高度な運転能力を持つAIシステムの開発を目指しています。

「Heron」は、人間の判断や行動を学習することで、より安全で効率的な運転を可能にすることを目指しています。たとえば、道路状況や他の車両の動きを予測し、適切な速度や車線変更を判断したり、歩行者や自転車などの障害物を認識して回避したりするといった高度な運転操作を、人間の介入なしに行うことが期待されています。

また、「Heron」は、倫理的な判断も学習することで、事故を回避するための最善の行動を判断することができます。たとえば、緊急時に複数の選択肢がある場合、最も安全な選択肢を選んだり、倫理的に問題のない行動を選択したりすることができます。

チューリングは、これらの技術を通じて、安全で快適な自動運転社会の実現に貢献することを目指しています。

グローバル・ブレインの投資戦略:イノベーションへの貢献



グローバル・ブレインは、創業以来、革新的な技術やアイデアを持つスタートアップ企業への投資を積極的に行ってきました。

同社は、チューリングの技術力とビジョンに共感し、同社の成長を支援することで、日本の自動車産業のイノベーションを加速させたいと考えています。

今回の追加出資は、チューリングが持つ技術力とグローバル・ブレインの資金力とネットワークを組み合わせることで、より一層の事業成長と技術開発を促進する効果が期待されています。

グローバル・ブレインは、今後も、日本の未来を創造するスタートアップ企業への投資を継続し、日本のイノベーションを牽引していく役割を果たしていく予定です。


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