星のや富士の狩猟体験ツアー
日本初のグランピングリゾート「星のや富士」では、2026年10月から2027年1月にかけて、「狩猟体験ツアー」が開催されます。このツアーは、単なる狩猟体験を超え、命のつながりやその重みを学ぶ大人のための食育プログラムです。特に今年で10周年を迎えるこのイベントには、従来の狩猟体験に加え、事前に林業家とともに森を歩き自然を学ぶ「自然を学ぶ森歩き」が新たに追加され、大自然の中での学びがさらに充実しています。
狩猟体験ツアーの背景
富士北麓地域では、シカやイノシシによる農林業への被害が深刻な問題となっています。実際、年間約5000万円もの農業被害が報告されており、管理計画に基づいて個体数の調整が行われていますが、捕獲された動物の多くが未活用なまま廃棄されている現状です。星のや富士ではこの地域課題に真摯に向き合い、2017年からジビエ料理を提供し、食材としての利用の重要性を広めています。
ツアーの内容
1. 命の重みを学ぶ狩猟体験
営業時間内に富士の森で実施されるこのツアーには、地元のプロフェッショナル猟師が同行し、狩猟の技術やこだわりを直接学びます。参加者はシカやイノシシの生態を理解しつつ、仕留める工程を実際に体験することができます。放血や温度管理、解体に至るまで、その全てが美味しいジビエとして生まれ変わる過程を目の当たりにします。
2. 林業家との「自然を学ぶ森歩き」
ツアーの前日には、富士の森を林業家と共に散策します。この「自然を学ぶ森歩き」では、森の構造や動物たちの生息状況についての説明を受け、なぜこの地域で狩猟文化が大切なのかを実地で感じられます。散策後の焚き火を囲む時間は、次の日の狩猟体験への期待を膨らませてくれるでしょう。
3. ジビエディナーでの味わい
狩猟体験の締めくくりは、夕食の「ジビエディナー」です。収穫した鹿肉を使用したコース料理は、ジビエの新たな美食体験となります。特に秋にしっかりと脂肪を蓄えた鹿肉は、一年の中でも特に美味しい時期。この食事を通じて、命を無駄にすることなくいただく重要性を改めて実感する機会となります。
4. 伝統文化の体験
甲州印伝を用いた漆付け体験も行われ、この地の伝統工芸を学ぶことができます。鹿革に漆で文様を施すこの体験は、命の循環を感じる大切な時間です。このプロセスを経て、参加者は鹿革がどのようにして資源として活用されるかを理解するでしょう。
谷山明人と山本裕輔のご紹介
谷山明人氏
1970年生まれで、自然との調和を目指し山中湖に移住。森の管理を行い、シカやイノシシによる環境破壊について注意を喚起しています。
山本裕輔氏
1982年生まれで、甲州印伝の文化を伝えつつ、教育機関での講演活動に尽力。新しい甲州印伝の形や魅力を広めています。
ツアーのスケジュール
日程は全8回、2026年10月1日から2027年1月7日まで。定員は1日1組と少人数での開催です。宿泊代は別途かかりますが、貴重な体験とぬくもりある時間を提供するこのツアーは、一生の思い出になるでしょう。
結びに
この「狩猟体験ツアー」は、ただ楽しむだけでなく、命を感じることで、大人としての食育にもつながる貴重な機会です。非日常の中で、自分たちの命や生き物たちとのつながりについて、再考するきっかけとなることでしょう。