副業マッチングサービス『lotsful』が社内公募異動制度の実態を調査し新たな提言を発表

副業マッチングサービス『lotsful』が社内公募異動制度の実態を調査

パーソルグループの『lotsful』が、社内公募異動制度についての調査を実施し、その結果を発表しました。この調査は、企業向けの新しいキャリア支援プラットフォーム「キャリアサークル by lotsful」提供に向けて実施されたもので、社内異動に対する関心や実態が明らかとなりました。

調査の概要

調査対象は、20歳から40歳代の全国の企業の会社員661名。調査期間は2024年7月1日から7月5日までの5日間で、インターネットを通じて実施されました。調査の結果、社内公募異動制度についての実態が様々な角度から浮かび上がっています。

社内公募異動制度の現状

調査によると、社内公募異動制度を設けている企業は全体の約3割に過ぎないことが明らかになりました。具体的には、「社内公募異動制度がある」という回答は32.9％、対して「ない」と回答した人が44.0％に達し、「分からない」との回答も23.1％存在していることがわかりました。

興味深い結果として、社内公募異動制度に利用経験や興味を持つ人は全体の40.1％に及びます。具体的には、利用したことがある人が6.7％、応募したことがある人が7.6％、興味があるが利用したことはないという人が14.5％、制度がないが利用したい人が11.3％との結果が出ました。

年収別で見ると、年収600〜800万円の層で制度を利用した人が28.6％と最も多く、400〜600万円層では31.2％が応募経験を抱いていることがわかります。

利用理由と関心

社内公募異動制度を利用したいという回答者に聞いたところ、利用目的として「新たなスキルや経験の獲得」が最も多く、27.8％がこの選択肢を挙げました。続いて「いろいろな部署で経験をしたい」が24.6％、さらに「新たなチャレンジをしたい」が23.8％と続き、自己成長に対する意欲的な姿勢が見て取れます。

一方、制度を利用したことがないが興味がある人は「社内の方が安心」という理由が40.5％となり、それに続いて「いろいろな部署で経験をしたい」と「企業全体に視野を広げたい」が同じく38.7％という興味が表れています。

利用しない理由

逆に、社内公募異動制度を利用しない人に尋ねたところ、「希望するポジションがない」が19.8％とトップ。そして「新しいことはしたくない」が17.7％、手続きの面倒さを挙げた人が15.9％でした。これらの結果から、まだまだ制度の周知や利用促進が必要であることが分かります。

キャリアアップの選択肢

キャリアアップやキャリアチェンジを考えた際、「転職を検討する」との回答は43.2％に達しました。一方、社外での副業を考える人が23.2％、社内公募異動制度を利用するとの回答は17.0％でした。

まとめ

調査の結果から、社内公募異動制度には一定の興味が抱かれていることが分かりますが、実際の利用状況はまだまだ浸透していないことも明らかになりました。今後『lotsful』が提供するキャリアサークルが、社員のキャリアオーナーシップを育み、企業と社員が共に成長できる環境作りに貢献していくことが期待されます。社内での人材流動化や新たな挑戦を支援する制度が今後どのように発展していくのか、目が離せません。