次世代映像制作サービス『Green Lights™』
自動車走行シーンの撮影手法が、実際のロケーションからバーチャル空間へと進化を遂げます。株式会社博報堂プロダクツは、2026年2月より3DCG技術を活用した新しい映像制作サービス『Green Lights™』を提供開始することを発表しました。このサービスは、自由度の高い撮影環境を築くことで、映像制作の新たな可能性を切り開こうとしています。
自由自在な撮影環境
『Green Lights™』は、バーチャル空間での自動車走行シーン撮影を可能にします。この新しいアプローチでは、天候や時間帯に制約されることなく、視覚的に魅力的な映像を追求することができます。ドローン撮影や地上1cmの撮影といった、従来の手法では実現が難しかったカメラワークも実現。さらに、クリエイターのインスピレーションを活かし、予想を超える映像制作を行うことができます。自動車をバーチャル空間で自由に動かすことで、リアルな挙動や動きも再現され、多様な視点からの撮影が可能になります。
多様性の拡大
本サービスは、LEDバーチャルプロダクションやグリーンバックに対応し、背景の選択肢を広げます。走行シーンから車内の運転風景まで、様々なシーンに挑戦できるようになります。通常の撮影と同様に、複数のテイクを取り入れることで、映像展開の幅が広がります。未使用テイクを活用することで、短尺版や長尺版の制作も可能で、さらなるマーケティング効果も期待できるでしょう。
2026年2月にサービスが開始される際には、森林や海辺、橋など人気の自動車走行ロケーションが約20種類用意され、今後も高品質なデジタルロケーションを継続的に追加していく予定です。このようにして、映像の表現の可能性を一層広げていきます。
プロジェクトの安全性
従来のロケ撮影では、公道での撮影に伴う法令対応や安全管理が求められる一方、『Green Lights™』ではすべてがバーチャル空間で行われるため、これらの負担が軽減されます。また、公道を使用しないことで、機密情報を取り扱うプロジェクトにおいても、情報漏洩のリスクを低減。交通事故の心配なく、安全に撮影を進められます。
コスト削減と環境への配慮
『Green Lights™』では、複数のデジタルロケーションから撮影場所を選べるため、従来の実写撮影で必要だったコストや時間を大幅に削減することが可能です。具体的には、ロケ地の選定や確保、移動費、宿泊費、天候待ち、予備日確保やセットの建て込みなどのコストが不要になります。また、撮影後の廃材が出ないことにより、環境負荷を低減することにも寄与します。
事例紹介
現在、日産自動車の新型LEAFテレビCM『もっと、いっちゃいますか』篇では、実験的に『Green Lights™』が活用されています。従来の実写撮影の制約を超えた自由でダイナミックなカメラワークに注目してください。実際の映像は
こちらからご覧いただけます。
『Green Lights™』の名は、青信号を意味するだけでなく、「制限解除」「自由に動ける」「許可、承認済み」といった意味も持ちます。バーチャルな空間で行う撮影により、クリエイティブな発想を制限せず、いつでも自由に、安全に撮影を行うことが期待されています。今後、ますます進化するこのサービスにご注目ください。
*本記事に記載されている企業名や商標は、各社の登録商標です。また、発表日時点の情報となりますので、あらかじめご了承ください。