転職者の賃金変動状況:2024年10-12月期の分析
株式会社リクルートが提供する『リクルートエージェント』による2024年10-12月期の転職時における賃金の変動状況についての報告です。このデータは、転職者が前職と比べてどのように賃金が変化しているのかを分析したものです。特に、「賃金が前職に比べて1割以上増加した転職者の割合」について経年変化を観察しています。
賃金変動の基本知識
転職時の賃金変動は、単に基本給の変更だけに留まらず、時間外労働手当などの「変動する割増賃金」が前職の賃金には含まれている点が重要です。このため、転職後の賃金にはこうした手当が反映されていないことが多く、実際の賃金増加を過小評価する傾向があります。
最新の統計データ
2024年10-12月期における「前職に比べ賃金が1割以上増加した転職決定者の割合」は35.8%に達しました。この数値は、2020年1-3月期に新型コロナウイルスの影響を受け大きく減少した後、徐々に回復の兆しを見せ、2021年以降も上昇を続けています。
特に、2024年の最新データでは前年同期比で+0.8ptの上昇を示し、依然として好調な傾向を維持しています。ただし、前四半期の過去最高値からはわずかに下落しています。この調査の開始点である2002年4-6月期以降の最高値を更新するかどうかに注目が集まります。
調査の概要
本調査はリクルートエージェントを利用して転職した方を対象に行われ、非公表の有効回答数が得られたデータに基づいています。調査実施期間は2025年1月に設定されています。
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