第51回大佛次郎賞と第24回大佛次郎論壇賞の受賞者が決定

第51回大佛次郎賞・第24回大佛次郎論壇賞が決定



株式会社朝日新聞社が主催する第51回大佛次郎賞第24回大佛次郎論壇賞の受賞者が発表されました。今年度の選考では、偉大な文学者や歴史家が選ばれ、彼らの業績が評価されました。

第51回大佛次郎賞:日比野啓氏



受賞作品:『「喜劇」の誕生評伝・曾我廼家五郎』(白水社)
著者:日比野啓(ひびの・けい)
日比野氏は1967年生まれの福岡県出身で、東京大学大学院にて文学修士を取得し、その後ニューヨーク市立大学大学院でM.Phil(研究修士)を修了しました。現在は成蹊大学文学部の教授として演劇史や演劇理論を講義しており、多くの著書を持っています。著書には、『アメリカン・ミュージカルとその時代』や『三島の子どもたち三島由紀夫の「革命」と日本の戦後演劇』などがあり、さらに編著も手掛け、『「地域市民演劇」の現在芸術と社会の新しい結びつき』などが評価されています。

この作品では、曾我廼家五郎という日本の喜劇界の巨星を取り上げ、その人生を辿ることで、喜劇の形成といったテーマに迫ります。喜劇が如何に人々の心に影響を与えてきたのか、またその歴史的な背景を踏まえて、深い洞察を展開します。

第24回大佛次郎論壇賞:藤原翔太氏



受賞作品:『ブリュメール18日革命家たちの恐怖と欲望』(慶應義塾大学出版会)
著者:藤原翔太(ふじはら・しょうた)
藤原氏は1986年に島根県で生まれ、トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学の博士課程を卒業し、フランス政府からの給費留学で博士(歴史学)の学位を取得しました。現在、広島大学大学院人間社会科学研究科の准教授を務めています。著書には『ナポレオン時代の国家と社会辺境からのまなざし』などがあり、訳書としてはクリスティーヌ・ル・ボゼックの『女性たちのフランス革命』が存在します。

「ブリュメール18日」は、フランス革命の中でも特に重要な出来事であり、この作品ではその裏側に潜む恐怖や欲望を巧みに描写しています。歴史的事象を生き生きと伝え、当時の人々の心理や状況を理解させてくれる内容が高く評価されました。

贈呈式について



両賞の贈呈式は2025年1月30日(木)に東京都内で行われる予定です。賞牌とともに、副賞200万円が贈られ、受賞者たちの功績が讃えられます。大佛次郎賞は、広範囲にわたる優れた散文作品を対象とし、また大佛次郎論壇賞は、日本の社会や国際関係を考察した理論的な論考に焦点を当てています。
この二つの賞は、大佛次郎氏の遺志を受け継ぎ、文学や歴史の発展を促している重要な賞となっています。

会社情報

会社名
株式会社朝日新聞社
住所
東京都中央区築地5-3-2(東京本社)
電話番号
03-2354-7105

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