大佛次郎賞受賞
2025-12-24 09:19:47

大佛次郎賞と論壇賞発表:木内昇氏と熊本史雄氏の受賞

大佛次郎賞と論壇賞の受賞作が発表されました



2025年の大佛次郎賞と大佛次郎論壇賞が発表されました。この賞は、株式会社朝日新聞社が主催するもので、文学や論考における優れた作品を表彰するものです。今回は、木内昇さんの歴史小説『雪夢往来』が大佛次郎賞を、熊本史雄さんの論考『外務官僚たちの大東亜共栄圏』が大佛次郎論壇賞を受賞しました。

大佛次郎賞:木内昇氏の『雪夢往来』



第52回大佛次郎賞に選ばれた木内昇氏の『雪夢往来』は、江戸後期の新潟を舞台にした歴史小説です。物語は、雪国の風物や暮らしを描いた名著『北越雪譜』の発表に至るまでの40年間の紆余曲折を追います。主人公は、越後の縮仲買商である鈴木牧之。その人生を通じて、当時の戯作者であった山東京伝や曲亭馬琴との関わり、さらには出版人たちの思惑が描かれます。木内氏は、地方の人々の夢とそれを支える胆力、さらには「人は何をよりどころに生きるのか」といった普遍的なテーマを問いかける作品を創り上げました。著者は1967年生まれで、様々な賞を受賞しており、その実績が評価されています。

大佛次郎論壇賞:熊本史雄氏の『外務官僚たちの大東亜共栄圏』



第25回大佛次郎論壇賞に輝いた熊本史雄氏の著作『外務官僚たちの大東亜共栄圏』は、日本の外交史における重要な視点を提供します。この書籍は、戦時中の「大東亜共栄圏」構想が実は軍部の誇張によるものではなく、外務省のエリート外交官によって主導されていた事実を明らかにします。熊本氏は、日露戦争後の外交政策とその矛盾を丹念に検証し、紀元前から続く政治と国際関係の激動を論じています。1967年生まれの熊本氏は、筑波大学で学び、外務省の外交史料館での経験を持つ教授として評価されています。

贈呈式について



受賞者の贈呈式は、2026年1月29日(木)に東京都内で行われる予定です。この式典には、賞の振興イベント「朝日賞」や「朝日スポーツ賞」との合同で行われます。また、この受賞に関する取材の案内は後日発表される予定です。

大佛次郎賞・大佛次郎論壇賞とは



大佛次郎賞は、1973年に創設され、優れた散文作品に贈られる文学賞であり、名前の由来となった作家・大佛次郎氏の業績を称えています。一方、大佛次郎論壇賞は2001年に設立され、日本の政治や社会に関する優れた論考が顕彰されるものです。踏み込んだ歴史観と広範な視点を持つ二人の受賞者の作品は、多くの読者に深い感銘を与えることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社朝日新聞社
住所
東京都中央区築地5-3-2(東京本社)
電話番号
03-3545-0131

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