演出家ジョナサン・マンビィと日本のクリエイターとの出会い
演出家のジョナサン・マンビィが、9月に上演される『A Number—数』と『What If If Only—もしも もしせめて』の制作に向けて、様々な新たな発見を語りました。彼はこの二作において、日本のクリエイターとの交流がもたらす意義や、作品の魅力について掘り下げています。
Bunkamuraの挑戦
現在、株式会社東急文化村が運営する「Bunkamura」では、長期休館を迎えている中でも、新たな挑戦を続けています。渋谷のシアターコクーンを中心に、多種多様な演劇を創り続ける中で、今回は特別な演出が行われます。特に注目されるのが、キャリル・チャーチルの二作品を同時上演する試みです。
演出家の視点
マンビィは、今作の演出において数々のクリエイターとのコラボレーションを活かしています。彼は特に振付家の黒田育世との協力に感銘を受けたようで、「彼女の視点や舞踏を通じて、作品の新たな一面を見つけられる」と述べています。作品の中での亡霊の表現など、彼女の独自のアプローチが新しい発見をもたらすのです。
DWTシリーズの意義
Bunkamuraが展開するDISCOVER WORLD THEATREシリーズは、外国の優れた戯曲を日本のクリエイターの視点で上演しています。2016年のスタート以来、海外からの作品を新たな解釈で届けることを目指してきました。今回の公演はその一環であり、演出のジョナサン・マンビィが特に注目される理由は、彼がこのシリーズでの手腕を発揮してきたからです。
二作品の共通性
マンビィは、キャリル・チャーチルの代表作『A Number—数』と最新作『What If If Only―もしも もしせめて』を同時に上演することの重要性を力説します。「チャーチルはこれまで、彼女の作品が組み合わされることを許可しなかったが、今回はこの二作が共通するテーマを持っているため、許されました」と語るマンビィ。
作品のテーマ
「哀しみ、喪失、愛、後悔」といった複雑な感情を描くこれらの作品が、互いに語り合うような関係を持っていることが、観客にとって深い体験をもたらすとマンビィは考えています。観客は、この二つの作品を通して、感情の深層に触れることができるでしょう。
公演情報
この注目の公演は、2024年9月10日から29日まで世田谷パブリックシアターにて行われます。チケットは、S席11,000円、A席9,000円(税込・全席指定)で、未就学児の入場は不可です。お問合せはBunkamura(03-3477-3244)まで。
まとめ
マンビィの演出にかける情熱や、日本のクリエイターとの交流は、今後の演劇界に新たな風を吹き込むことでしょう。キャリル・チャーチルの作品を通じた共通のテーマは、観客に感動的な体験を提供し、演劇が持つ力を再認識させてくれます。これからの上演が非常に楽しみです!