デジタル社会を支える「MyDataJapan 勝手表彰 2021」の概要
2021年9月1日、デジタル庁が設立され、「誰一人取り残さない人にやさしいデジタル化」を目指す取り組みが始まりました。この新たな時代において、私たち一般社団法人MyDataJapanは「MyDataの原則」を基に、個人中心のアプローチを進め、公正で持続可能な社会の実現を目指しています。
この活動の一環として、私たちは「MyDataの原則」を実践する個人や組織、事例を表彰する「MyDataJapan 勝手表彰 2021」を設けました。これはデジタルの日に合わせて行われ、多くの優れた取り組みを一般に知ってもらうことを目的としています。
受賞者のご紹介
出版賞
- - 受賞対象: 若江雅子著「膨張GAFAとの闘いデジタル敗戦霞が関は何をしたのか」
- - 受賞者名: 若江雅子氏
- - 選定理由: 若江氏は、GAFAによる個人データの支配について、日本の政策側面から詳細に描写し、これに対抗する個々の取り組みを生き生きと伝えました。価格も手頃な新書形式で出版され、政策的な視点から警鐘を鳴らす内容となっています。この作品は、個人の権利とMyDataの原則を結びつけた良書として高く評価されました。
アカウンタビリティ賞
- - 受賞対象: 「プラットフォームサービスに関する研究会 中間とりまとめ(案)」
- - 受賞者名: 総務省研究会
- - 選定理由: この研究会は、パーソナルデータを扱う大手プラットフォーマーに対するモニタリングを実施し、その結果を透明性を持って公表しました。特に、情報取扱いに協力的でない海外企業の実態を浮き彫りにした点が評価され、MyDataの原則に基づく取り組みとして高く評価されました。
制度デザイン賞
- - 受賞対象: 三つの個人情報保護法の統合
- - 受賞者名: 個人情報保護委員会
- - 選定理由: 令和3年に見直された個人情報保護法の改正により、三つの法が統合されることが評価されました。この改正によって、全国的な共通ルールが定められ、長年の懸案であった「2000個問題」の解決に向かう道が開かれました。MyDataの実現を目指し、国際基準に沿った施策が期待される中、この委員会の取り組みに敬意を表します。
MyDataの背景
MyDataの理念は、自己決定権を向上させることで個人をエンパワーすることです。この考え方は、フィンランドを拠点とするMyData Globalによって広められており、2018年から国際的な活動が進められています。日本国内においても、多様な視点からの議論が行われ、年に一度のカンファレンスを通じて、MyDataの必要性やその実現に向けた考察が進められています。
まとめ
「MyDataJapan 勝手表彰 2021」により、パーソナルデータの権利を考慮した重要な取り組みが評価されました。受賞者の活動は、日本のみならず世界的にも高く評価され、これからのデジタル社会の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。私たちは、これらの取り組みがさらに発展し、より多くの人々がパーソナルデータの重要性を認識し、活用する機会が広がることを期待しています。