ソニー損保、生成AIを活用した社内業務効率化の新ツールを導入
ソニー損害保険株式会社(以下、ソニー損保)は、2024年12月下旬に新たな社内業務改革の一環として、生成AIを活用した社内向けツールの運用を開始することを発表しました。この取り組みは、マイクロソフトが提供する「Copilot Studio」と「Azure OpenAI Service」を活用し、社員が日常的に行う社内照会業務の効率化を目的としています。
ソニー損保は、ソニーフィナンシャルグループのビジョンである「心豊かに暮らせる社会を目指し、人に寄り添う力とテクノロジーの力」を掲げ、この考えに基づいてAIテクノロジーの積極的な活用を進めています。今回の新ツール導入もこの一環であり、社内業務プロセスの変革を通じて社員の生産性を向上させることを目指しています。
AIチャットプラットフォームの詳細
今回導入されるAIチャットプラットフォームは、生成AIおよびRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を用いた社員向けのアプリです。このアプリは、社内のマニュアルや規程類に基づく情報をテキスト入力することで、迅速に関連情報を検索し、即座に回答を提供することが可能です。特に人事制度や就業規則、保険商品の約款など、社内でよく問合せられる情報を中心に学習しています。これにより、社員が必要な情報を取得する際の手間を大幅に削減し、さらにお客様からの質問にも迅速に対応することができるようになります。
このアプリでは、マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」を採用しており、独自に構築した環境内で運用されるため、情報漏洩のリスクも最小限に抑えています。また、AIチャットの利用に関しては、法令や社内規則を遵守し、リスク管理の観点からも適切な運用が行われています。
具体的な利用例と今後の展開
アプリの具体的な利用例としては、労務関連の情報や保険商品の詳細、社内システムのマニュアルなどが挙げられます。これにより、社員が迅速に必要な情報を引き出せるだけでなく、より高品質な顧客対応を実現します。
さらに、今後は社員のニーズに基づいて、回答領域の拡大や回答精度の向上を図る計画もあります。将来的には、お客様向けの資料作成時におけるAIによる文書チェックのサポート機能など、さらなる機能拡張も予定されています。また、社内で蓄積された知識をもとに、お客さまからの問い合わせ対応にもこのシステムを活用していく考えです。
まとめ
ソニー損保の今回の取り組みは、多くの顧客に安心感を提供すると同時に、社内業務の効率化と生産性向上を目指しています。テクノロジーの力と人に寄り添うサービスを融合させることで、今後もお客様に満足いただけるサービスの充実を図っていくことが期待されます。これからのソニー損保の進化に注目したいところです。