タムロンがベトナムに新工場を開設、生産体制を強化

タムロンがベトナムに新工場を開設

株式会社タムロンは、生産能力の拡大と安定供給体制の強化を目的に、約40億円を投資し、新たに設立した「タムロンベトナム・ビンフック工場」を稼働させました。この工場は、レンズ加工や金属加工、成形、塗装、組み立てまでを一貫して行う量産工場として設計されており、2026年には量産体制が確立し、2028年にはフル稼働を目指します。

この新工場の設立により、タムロンは生産キャパシティを2024年比で約1.2倍まで引き上げることが期待されています。この生産体制の強化は、タムロンがグローバル市場における競争力を高める上で非常に重要な戦略となっています。

タムロンは日本の青森工場を生産技術の拠点とし、中国工場は国内向け製品の生産を拡大し、ベトナムの工場は国際市場向けの製品を生産する役割を担っています。この三極の生産体制を通じて、タムロンは多様なニーズに応えつつ、リスク管理を強化しています。近年の地政学的リスクや対中関税リスクの高まりを受け、2023年からの工場建設はこれらのリスクにも対応できるよう考慮されていました。

竣工式も盛大に行われ、多くの関係者が参加し新工場の誕生を祝いました。タムロンは今後も変わりゆく社会のニーズにしっかりと応え、光学製品を顧客へ確実に届ける体制を整えていく構えです。タムロンの製品は、デジタル一眼カメラ用交換レンズを中心に様々な種類の光学製品を展開しており、OEM製品や産業用の特殊レンズも手がけています。

また、タムロンの製品はミラーレスカメラ用交換レンズから医療用レンズ、さらにドローン用レンズまで多岐にわたるカテゴリをカバーしており、各分野での利用が広がっています。タムロンはこれからも創造性と技術力を駆使し、環境に配慮した事業活動を展開しながら、新たな市場でも活躍できるよう尽力していくことを誓います。

新工場の稼働が、タムロンにとってさらなる成長の舞台となることを期待しています。