神戸におけるユニバーサルツーリズムプログラム「30年後の情景」
2025年1月から、神戸市で新たなユニバーサルツーリズムプログラム「30年後の情景」がスタートします。このプログラムは、神戸の近代化遺産を舞台に、国籍や障がい、年齢を超えて誰もが参加できる観光体験を提供することを目的としています。この取り組みは、文化庁からの支援を受けて実施され、地域の文化や歴史を再認識する機会を提供します。
近代化遺産と自然の調和
神戸のシンボルである六甲山は、昔から「KOBE WATER」として多くの船乗りに愛されてきました。この山から供給される名水は、神戸の近代史においても重要な役割を果たしており、その水道施設群が今も現存しています。今回のプログラムでは、..
烏原貯水池や、近代化遺産の象徴である烏原立ヶ畑堰堤を中心に、これらの水資源を大切にしながら地域の魅力を発信することを目指しています。
シンポジウムと写真展
2025年1月の開催に合わせて、シンポジウムや写真展も行われます。このシンポジウムでは、近代水道施設群を巡りつつ、地域の文化財の利活用や未来の可能性について専門家を交えたディスカッションが行われます。
- - 日時: 2025年1月26日(日)13:00~17:30
- - 場所: ArtTheater dB KOBE(神戸市長田区)
登壇者には、漁師や産業遺産探検家など多彩な専門家が参加し、それぞれの視点から神戸の文化財について深堀りします。
また、文化財に関する写真展も同時期に開催され、地域の魅力や文化財の価値を再認識するきっかけとなります。展示場所は多岐にわたり、神戸市内の様々なロケーションで行われる予定です。
地域社会の未来を考える
このプロジェクトは、阪神・淡路大震災から30年を迎える意味深い年に実施されます。地域の人々が、この30年間で何を達成してきたか、そして今後30年をどう築いていくかを考える良い機会となるでしょう。多様な視点を持つ人々が集まり、次世代の文化財の利活用を模索する中で、神戸の魅力を新たに発見していくことを期待しています。
特に注目すべきは、観光プログラムが単に観光・経済的利益の追求にとどまらず、地域の文化や歴史を尊重し、持続可能な未来に向けた意識の醸成を図る点です。
インバウンド対応のユニバーサルツーリズム
さらに、今後の展望として、ユニバーサルツーリズムのモニターツアーも予定されています。これにより、障がい者や高齢者が安心して参加できるプログラムが徐々に整備され、神戸を訪れる全ての人にとって魅力的な観光地としてのステータスが向上することを目指しています。
Community engagement, educational initiatives, and a deeper appreciation for local history will serve as the cornerstone of this project, showcasing how cultural heritage can unite diverse generations and backgrounds.