ブレインパッドが全社でSlack AIを導入
株式会社ブレインパッドは、全社の業務効率化を目的にSlack AIを導入したことを発表しました。データ活用のパイオニアである同社は、この新たな取り組みにより、社内のコミュニケーションや情報管理を革新し、さらなる生産性向上を目指しています。
業界の課題とAI導入の背景
IT業界では、競争が激化し、技術が急速に進化する一方で、人材不足が深刻な課題となっています。その中で、データ分析やAIの市場が急速に成長することに伴い、他社との差別化が不可欠です。Salesforceの調査によると、職場でのAIツール利用が昨年比で24%増加しており、その中で約80%の人が生産性が向上したと答えています。これを受けて、ブレインパッドは社内でのAI導入の基盤を整え、技術進化に対応するための教育も進めています。
2004年に設立されたブレインパッドは、プロフェッショナル人材によるデータ分析支援やSaaSプロダクトを手がけています。2022年にはすでにSlackの導入を果たしており、充実したデータが社内に蓄積されています。これを活用してのSlack AI導入の決定は、AIを自社で開発し、既存のSlackと連携する選択肢よりも、Slackが提供するAIの利便性や連携のスムーズさを重視した結果です。
Slack AIの具体的な機能
Slack AIの導入により、次のような機能が社内で活用されています。
- - まとめ機能: 選択したチャンネルの内容を日々ダイジェストとして届け、社員が議論や活動内容を迅速に把握できるようになります。
- - 回答の検索: キーワードや質問に対して、Slack内の情報から即座に適切な回答が得られる機能です。
- - 会話の要約: 大量のメッセージが飛び交うチャンネルやスレッドの要約を行い、進捗や概要を簡潔に理解できるようにします。
これにより、仕事がよりスムーズかつ効率的に進められる環境が整いつつあります。
業務の効率化と新たなコラボレーション
導入後、ブレインパッドでは社内情報が可視化され、メンバーはチャンネル内の様々な情報やナレッジに迅速にアクセスできるようになりました。この結果、従来では視野に入らなかった情報に簡単にアプローチできるようになり、新しいコラボレーションも促進されています。
また、要点を迅速に把握できることで業務のタイムパフォーマンスも向上しました。特に、朝のダイジェストが振り返り資料として活用されることで、円滑な業務遂行がサポートされています。
コミュニケーションの安全性と利便性
コロナ禍を経て、リモートワークやハイブリッドワークの環境が整った今、Slackはその柔軟性を生かし、文字だけでなく音声でのミーティングも可能にしています。また、Slackコネクトを活用することで、セキュリティが確保された状態での社外との対話を実現しています。
反響と展望
Slack AIの活用に関するアンケートでは、同社のエンジニア部門の56%が利用しており、その中で「便利になった」と答えた人は56%を占めました。ブレインパッドは今後も新技術を柔軟に取り入れ、優れたデータサイエンティストやエンジニアを惹きつける文化作りに力を入れていく方針です。
最後に
ブレインパッドのSlack AI導入は、IT業界における新たな業務効率化のモデルケースとして注目されます。データとAIを駆使した企業戦略が、どのように組織を変革していくのか、今後も目が離せません。