南沢あじさい山の魅力と持続可能な観光の未来
東京都あきる野市に位置する南沢あじさい山は、毎年多くの観光客を魅了するスポットです。この場所は、90歳の南澤忠一さん、通称“ちゅういっちゃん”が、約50年前にアジサイの苗を植え始めたことがきっかけで創り出されました。ちゅういっちゃんは、両親が眠るお墓への道を彩り豊かにするために、林道にアジサイを植えることからその活動をスタートしました。
ちゅういっちゃんが育てた1万株以上のアジサイは、地域のシンボルとして愛されていますが、彼も高齢となり、その活動の存続が難しくなっています。そんな中、地域の若者たちが“ちゅういっちゃん”の想いを引き継ぎ、南沢あじさい山の管理を行うことを決意しました。彼らは、毎朝お山の世話をしながら、持続可能な方法で観光地としての発展を目指しています。
エコツーリズムと地域の協力
南沢あじさい山の美しい風景を保つためには、多くの費用がかかります。そこで、若者たちはクラウドファンディングを利用しつつ、地域の他の団体とも連携し、新たな取り組みを模索しています。特に、地域の花を愛する人々の協力を得て発足した「深沢花の会」は、ちゅういっちゃんの理念を受け継ぎ、お花の里を維持する活動を展開しています。
一方、観光に伴う様々な課題に対処するため、地域は集客性を犠牲にすることも選びました。交通渋滞や環境破壊を防ぐために、マイカー規制を導入する決断を下しました。これにより、訪れる人々にはエコツーリズムを通じた地域文化や自然環境への理解が促されることを期待しています。
美しい自然と音楽の祭典
また、地域の魅力を広めるために著名なアーティストたちも参加しており、加藤登紀子さんとその娘Yaeさんが主催する「百万本のアジサイ音楽祭」も3年前から続けられています。このイベントは、地域の花や文化を伝えるための重要な機会となり、より多くの人々が南沢あじさい山の魅力に触れることができる場となっています。
アジサイ商品の開発
南沢あじさい山では、アジサイを活用した商品も多々開発されています。ドライフラワー、アジサイ茶、アジサイビール、アジサイソフトクリーム、そしてアジサイジェラートなど、訪れる人々に地域の魅力を伝えています。これらの商品を通じて、南沢あじさい山の美しさとその文化に触れてもらい、より多くの人々に訪れてほしいと考えています。
未来への取り組み
今後も南沢あじさい山の地域資源を活用し、持続可能な観光地を目指して活動を続けていきます。美しい自然や文化を次の世代へと繋げたいという想いから、地域の魅力をしっかりと発信していく所存です。「南沢あじさい山」にぜひ訪れて、その美しさを自身の目で確かめてください。
アクセス情報
- - 開催期間: 2023年6月9日(金)〜7月16日(日)
- - ホームページ: 南沢あじさい山
- - 住所: 〒190-0172 東京都あきる野市深沢368
- - アクセス: 中央線武蔵五日市駅から徒歩40分、タクシーまたは期間限定のシャトルバス(30分間隔)。
(マイカー規制のため、会場には駐車場はありません。武蔵五日市駅前の駐車場をご利用ください。)