春日部市、公共施設に太陽光発電導入へ!東急不動産がPPA方式で選定
埼玉県春日部市は、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ」を目指し、再生可能エネルギーの利用拡大に力を入れています。その取り組みの一環として、市役所を含む20施設程度に太陽光発電設備を導入することが決定しました。
このプロジェクトの実施事業者として選ばれたのは、東急不動産株式会社です。同社は、公募型プロポーザル方式による選定で、市からの信頼を獲得しました。
今回の太陽光発電設備導入は、PPA(電力販売契約)方式を採用します。これは、東急不動産が発電設備の所有・運営を行い、市は発電された電力を購入する仕組みです。これにより、市は初期費用を抑えながら再生可能エネルギーを活用することが可能になります。
脱炭素化と防災機能強化を両立
太陽光発電設備は、昼間は施設で使用され、余剰電力は蓄電池に充電されます。夜間や雨天時には蓄電池から電力を供給することで、安定した電力供給を実現します。
また、蓄電池は災害時にも有効活用できます。停電時には避難所などに電力を供給することで、防災機能の強化にも貢献します。
東急不動産は、今回の事業によって、対象施設全体で年間約733,700kg-CO2のCO2排出量削減を見込んでいます。さらに、発電された電力を地域に供給することで、再エネ電力の地産地消を推進し、春日部市の再エネ電気比率向上に貢献していきます。
春日部市の取り組みと東急不動産の展望
春日部市は、2023年3月に「ゼロカーボンシティ」宣言を行い、脱炭素化に向けた取り組みを本格化させています。今回の太陽光発電設備導入はその取り組みの一例であり、市は今後も積極的に再生可能エネルギーの導入を進めていく予定です。
東急不動産は、今回の事業を通じて、公共施設における再生可能エネルギー導入のノウハウを蓄積し、他の地域への展開も視野に入れています。また、将来的には、特定エリアにおける地域レジリエンス向上を目指し、「地域マイクログリッド」の構築も検討しています。
東急不動産の再生可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」
東急不動産は、再生可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」を展開しており、これまで全国で113事業(総発電容量1,763MW)に携わってきました。同社は、脱炭素社会の実現、地域との共生と相互発展、日本のエネルギー自給率の向上という3つの社会課題の解決を目指しています。
ReENE事業では、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電など、様々な再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。また、ルーフトップ事業や地域マイクログリッド事業など、独自の事業展開を行っています。
東急不動産は、今後も再生可能エネルギー事業を積極的に推進し、日本の脱炭素化に貢献していく予定です。