若年層向け膵臓がんリスク調査、早期発見への新たな試み

49歳以下の膵臓がんリスク評価、東京都で新たな取り組み



東京都中央区の放射線科医、澤野誠志氏が率いる医療法人社団豊智会が、49歳以下の膵臓がんに関する家族歴を持つ方を対象にした臨床研究をスタートしました。この研究は、膵臓がんを早期に発見するための重要なステップとして位置付けられています。

膵臓がんは、日本国内でのがん死亡原因の第4位とされており、毎年約40,000人がこの病にかかっています。高齢者に多いものの、実際には60代以下でも発症するケースが約1/3を占めるため、若年層におけるリスクについての理解が深まっていない状況があります。特に、家族歴がある場合は重要なリスク要因となるため、その早期評価が急務です。

臨床研究の目的と方法



澤野氏は、膵臓がんに関連する遺伝子変異が発生してから実際にがんが発症するまでの間に10〜15年かかることから、検査方法にMRIを用いた膵臓ドックを取り入れ、早期発見を図ることを目指しています。これは、膵臓がん発症リスクが高いとされる家族歴のある49歳以下の方々に特化したもので、画像診断を行うことで潜在的なリスクを洗い出そうとしています。

研究の目的は、特に膵臓がんの家族歴を持つ若年者の危険度を実証することであり、膵臓ドックを通じて得られる画像所見を基に、今後の治療や予防策に繋げることを目指しています。実施は、対象者が設定人数に達し次第終了の予定です。

豊智会の取り組み



豊智会では、膵臓疾患に特化した外来を設け、大学病院との緊密なリレーションを保っています。また、MRIによる膵臓ドックは、16,500円という手頃な価格で提供され、膵臓がんの早期診断を促進する役割を果たしています。

澤野氏は、「遺伝的リスクがある方には、早期に考慮することが重要である」と強調し、特に1/3は60代以下であることから、若年層に対する啓発活動も積極的に行っていく意向を示しています。さらに、万が一膵臓がんと診断された場合、最大80万円の治療費を研究費から負担するサポートも用意されています。

さらなる挑戦



現在の膵臓がんの5年生存率はわずか12%と非常に厳しい状況ですが、早期発見こそがその率を上昇させる鍵だと信じられています。発症時の平均ステージがⅡ〜Ⅲの間で、発症から2年を超えた段階での発見に至っている現実があるため、医療機関と連携し、適切なフォローアップと早急な診断を図ることが求められます。

澤野氏は、自らのライフワークとして膵臓がん早期発見に特化した研究に取り組む姿勢を崩さず、多くの方々にその重要性を伝えていきたいと語っています。

臨床研究への参加方法



対象者としては、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、膵炎などにかかった家族がいる方が挙げられます。この機会に、膵臓がんのリスクを測定し、必要な対策を講じるチャンスとすることは非常に意義深いものです。詳細は豊智会の公式ホームページで確認できます。

臨床研究概要はここをクリック

会社情報

会社名
医療法人社団 豊智会
住所
東京都中央区日本橋2-1-18
電話番号
03-6202-3370

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