脳の健康を手軽に測定する新たな取り組み
BHQ株式会社とパナソニック ホールディングス株式会社が共同で開発したWEBアプリ『クイックBHQドック』が、2024年12月より地域の中小企業の従業員を対象にトライアルサービスを開始します。このサービスは、脳の健康状態を簡単に測定でき、企業の健康経営の強化に寄与します。
1. 脳の健康指標BHQについて
BHQ(Brain Healthcare Quotient)は、脳の健康状態を示す国際標準指標であり、内閣府ImPACT山川プログラムの一環として開発されました。これまで、MRIによる脳画像から算出されるものでしたが、2023年に開発された「推定BHQ」技術を用いて、顔の表情から簡便に推定することが可能になりました。これにより、従来の高額なMRI検査に比べ、手軽に脳の健康をチェックできるようになったのです。
2. 新サービス『クイックBHQドック』の特長
この新しいWEBアプリは、スマートフォンやパソコンのカメラを使って、特定の表情を計測することでBHQを算出します。計測はわずか2分程度で完了し、結果はクイックBHQドックレポートとして提供されます。従来の『BHQドック』サービスが30分から1時間かかるのに対し、短い時間で簡単に測定できる利点があります。また、BHQを向上させるための行動指針も提示され、利用者が健康的な生活を実践しやすくなります。
3. 自治体を通じた中小企業への導入
『クイックBHQドック』は、地域の中小企業従業員向けに提供され、特に福利厚生が課題とされている企業に向けて支援努力が進められます。トライアルは、ブレインインパクトが協定を結んでいる自治体(宮崎県都農町、愛媛県松前町、長野県野沢温泉村、福島県楢葉町、京都府久御山町)を通じて行われ、地域の健康づくりに貢献することを目指しています。
4. 従業員のウェルビーイングの重要性
組織が従業員の脳の健康に注目することは、企業としての幸福度や生産性を向上させるため不可欠です。過去の研究から、幸福感やワークエンゲージメントとBHQの関連性が示されています。『クイックBHQドック』サービスを導入することで、従業員が自分の健康状態を把握し、積極的に健康管理に取り組むきっかけになるでしょう。
5. 期待される効果
このサービスにより、企業は従業員の健康を正しく把握し、適切な健康施策を講じることが可能になります。その結果、従業員のモチベーションや職場環境の改善、さらには企業全体のパフォーマンス向上につながることが期待されています。
『クイックBHQドック』は、企業の健康経営支援に向けた新たなツールとして、今後ますます注目を集めることでしょう。脳の健康を簡単にセルフチェックできるこのサービスは、私たちの健康的な生活をサポートする強力な味方となること間違いありません。