医療現場の語学人材不足解消を目指すHLCAとKREDOの経営統合
現代の日本において、外国人の受け入れに関する課題が多く浮き彫りになっています。特に医療の現場では、外国人患者の増加に対して、適切な対応ができる語学人材が不足しているという現状があります。この問題を解決すべく、2019年にHLCA(Happy Life Cebu Academy)とKREDO IT ABROAD INC.が経営統合し、200人以上の医療語学人材を育成する計画を打ち出しました。
外国人の受け入れと医療の現状
2017年には2800万人を超える訪日外国人が日本にやってきました。2020年の東京五輪を控え、政府はその数を6000万人に達することを目標に掲げています。しかし、医療機関において実際に外国人患者を受け入れている病院はわずか10%ほどであり、その半数以上が受け入れに消極的な姿勢を取っています。最も大きな妨げとなっている要因は、「言語の壁」といえるでしょう。
語学人材育成の重要性
医療従事者の語学力不足は医療ミスや未収金のトラブルを引き起こす可能性があります。過去の調査によれば、外国人患者を受け入れている医療機関の35%が未収金の経験があるといいます。こうしたリスクを減らすためには、語学人材を確保し、質の高い医療サービスを提供する必要があります。それには設けられたコストを治療費に転嫁しない仕組みが求められます。
HLCAの取り組み
HLCAは、医療通訳やコーディネーターとして活躍したい日本人たち、さらには医療機関での英語教育を希望する医師や看護師を対象に、特化したカリキュラムを提供しています。講師陣はフィリピン人の医療従事者で、彼らは全て英語で教育を受けた世界水準の専門家です。フィリピンでの医療英語教育は、教育コストが日本の約半分という点も魅力です。
- - 医療英語に特化した分野別コース
- - 医療従事者が講師
- - マンツーマンレッスンで短期間に成果を上げるのが特徴
- - 最先端の医療機関での研修が可能
- - オンライン授業も提供し、アクセスが容易
このプログラムを通じて、これまでに300人以上がHLCAを卒業し、オリンピック関連の医療分野で活動するなど、即戦力として期待されています。
KREDOとの協力でのさらなる展望
KREDOは2016年に設立されたIT留学の専業校であり、短期間で多くの生徒を受け入れてきました。HLCAとの統合により、セブ島での医療語学教育をさらに強化し、2019年中に200人を超える人材を養成する計画を目指しています。これにより、医療現場における語学人材不足の解消と、外国人患者に対する適切な医療サービスの提供が期待されています。
HLCAとKREDO、両者の協力による新たな展望が、今後の医療の質と外国人患者の受け入れ環境の改善へとつながることを楽しみにしています。