Femtech Tokyo:視覚障害者のニーズに応える
2024年10月17日から19日の3日間、東京ビッグサイトで開催される「第3回 Femtech Tokyo」では、一般社団法人日本視覚障がい者美容協会(JBB)が視覚障害者の声を直接取り入れる試みが行われます。このイベントにおいて、視覚障害者による製品の無償フィードバックを受けられる貴重な機会が提供されます。
JBBのビジョンと取り組み
JBBは、視覚障害者の美容や健康に関する悩みを考慮した製品開発を促進すべく、282人の視覚障害者女性を対象に実施した『生理や妊娠』に関するアンケートの結果をもとに、現状を示しました。これにより、視覚障害者が社会に出て活躍する場面が増え、美容に関するニーズが高まっていることがわかります。しかし、彼女たちが抱える生理や妊娠に関連する悩みについての理解は未だ深まっておらず、必要な製品が手に入りにくい状況が続いています。
新たな視点を提案
今回のFemtech Tokyoでは、視覚障害者の目線で評価された製品を発掘することが目的です。視覚障害者は、物の形や色について独自の視点を持つため、健常者とは異なる意見やアイデアを提供してくれます。これにより、視覚に頼らない使いやすさや機能性の改善に繋げることが期待されています。
イベントでは、視覚障害者が様々な企業の製品に対してフィードバックを行い、SDGsの理念に基づいたユニバーサルデザイン製品の重要性をアピールします。製品を手に取ってもらえる貴重な機会を逃さずに、視覚障害者の意見を製品開発に活用していきたいと考えています。
名刺に点字表示を
さらに、JBBブースでは、視覚障害者が名刺に点字でお名前を入れるサービスも提供します。この取り組みによって、障害者へ配慮した名刺を作ることで、ビジネスシーンにおいてもダイバーシティへの理解が深まる一助となることを目指しています。
また、470円(税抜き)で販売される「視覚障がい者おもてなしハンドブック」は、視覚障害者を迎える際のスマートな誘導方法を提案しており、福祉への知識がなくても簡単に利用できます。この手冊の普及によって、多くの人に視覚障害者に対する理解を促進できることが期待されています。
点字クイズに挑戦
ファンの増加や理解を広めるため、来場者には「点字クイズ」に挑戦してもらい、その正解者には粗品が贈られます。このクイズは、視覚障害者の使用する点字が非常に多様であることを知る良い機会になります。
最後に
Femtech Tokyoは、視覚障がい者のニーズを理解し、共に作り上げる製品づくりを提唱する場です。このイベントを通じて、視覚障害者が社会で活躍できる環境を整える一助となることを期待しています。JBBへの支援や製品への理解を深めていくことで、多くの人が障害者と共存する社会の実現に近づければと考えています。