MOLDINOの新たな荒加工用工具「TR4F 5000形」が登場
MOLDINOから新たに荒加工用の工具「TR4F 5000形」がリリースされた。この新型工具は、先代の「TR4F4000形」に続くもので、加工能力を大きく引き上げる設計が施されている。
高効率加工を可能にする設計
2020年4月に発売された初代モデルは、特にダイカスト金型や樹脂金型、プレス金型の荒加工で非常に好評を得ていた。初代モデルでは最大軸方向切込み量が1.2mmであったが、TR4F5000形では切り込み量を大幅に拡大。様々なニーズに対応するため、インサートサイズを従来の12タイプから15タイプへと増やした。
特徴と利点
新型TR4F5000形の特徴は、多岐にわたる。1つ目の特長は、広い断面積と特有のインサート形状を採用し、一刃あたりの送り量が2mmを超える高能率荒加工が実現されたことだ。これにより、切削時の生産性が大幅に向上した。
また、切りくず排出性を高めるために考案されたボディ形状は、加工中の詰まりや噛み込みを防げる設計になっている。この技術は、特に突き出し量の長い金型形状部の加工において、高い効果を発揮する。
更に、TR4F5000形は独自の不等分割方式を取り入れ、切削時の振動を抑え、従来モデル以上の高能率加工を実現している。これにより、安定した加工品質が維持される。
この新モデルは、等高線加工のみならず、バーチカル加工にも対応可能であり、非常に幅広い加工用途を持つ。また、インサート材種のラインナップも豊富で、軟鋼から高硬度鋼まで幅広い素材に対応していることが大きな強みだ。
経済的な設計
経済性を重視した設計も評価ポイントであり、インサートは片面4コーナ仕様であるため、コストパフォーマンスに優れている。これにより、ユーザーは必要な加工を効率的に行うことができる。
おすすめの加工用途
TR4F5000形は、ダイカスト金型や樹脂金型、プレス金型の高能率荒加工に最適であり、鋳物ワークや肉盛り溶接材の荒加工にも推奨される。
仕様と価格
ホルダはφ63からφ125までのサイズで全10アイテムを展開。
インサートは5材種が用意されており、価格はホルダが61,820円から129,540円(税別)、インサートは1,780円(税別)である。
新型工具「TR4F5000形」は、2021年12月20日に発売されており、更なる生産性の向上と品質向上を目指すユーザーにとって、大いに期待される製品となる。
詳細情報
詳しい製品情報は、
MOLDINO公式サイトにて確認できる。