新感覚エッセイ『しょぼくれおかたづけ』とは?
2025年12月11日(木)、新たに書籍として登場するのは、にぼしいわしの伽説いわしによるエッセイ『しょぼくれおかたづけ』です。欄外から見えるような日常のもやもやを抱えたまま、どのように自分自身を立て直すのかを切々と描いた作品です。
このエッセイの大きな魅力は、執筆を通じて伽説いわし自身が体験してきた「芸人」とは真逆の「しょぼくれ」の記憶を挙げていることです。高校時代から漫才の舞台に立ち、芸人の道を諦め職に就いたものの、再びフリーの芸人として活動する姿勢が、読者に共感を呼び寄せます。
何度も挑戦し続ける人格は、特に男性の多い芸人の世界では稀であるため、彼女のエッセイには特別な意味と温かさが宿っています。
立ち行かない日々の中で感じる共感
「しょぼくれ」を抱えて生活する私たちにとって、日々の小さな葛藤は居心地の良いものではありません。伽説いわしは、そのような鬱屈した思いをユーモアを交って綴ることによって、読者に寄り添っています。「私たち」への共感が、ページの端々から感じられます。
書籍の情報と内容
この書籍は、オンライン連載のエッセイに加え、過去に伽説いわしが執筆した文章を厳選して編纂、更に新たに書き下ろしも多数収録されています。すなわち、時系列での成長や、変化する思いも、そのまま一冊に凝縮されているのです。
特に注目すべき点は、カバーイラストを人気イラストレーター・原田ちあきが担当していることです。彼女が描くは、「伽説いわし」とその存在の相反する二面性を象徴的に表現しています。
読者へのメッセージ
伽説いわしは、「私のしょぼくれは、ダサくて、キショくて、だるくて、愛おしいものばかりだ」と表現しています。実際、私たちの日常には、立ち行かないことが沢山あります。どうしようもない日々の中でも、笑いを忘れず生活したいという気持ちの流れは、このエッセイが表現する核心でもあります。
読者にとって、彼女の手によって語られるあらゆる事象は、「私もこうありたい」と思わせるビジョンが描かれているのです。
伽説いわしのプロフィールと活動
伽説いわしは1992年に大阪府で生まれ、現在はお笑いコンビ「にぼしいわし」のツッコミ担当として知られています。2023年には東京に拠点を移し、事務所「株式会社 A-dashi」を設立しました。今年、彼女は『THE W 2024年大会』において女王に輝き、一躍注目を集める存在となりました。この経験が、彼女の文章にも反映されています。すなわち、彼女の生きた痕跡がこれからどのように表現されるのか、楽しみでなりません。
次の11月の発売に向け、多くの読者がこのエッセイに期待を寄せていることでしょう。特に、どこか引っ掛かる日常を送っている人々にとっては、一読の価値がある一冊に仕上がっています。