産学連携によるメンズグルーミング市場の開拓
同志社大学商学部の髙橋広行ゼミナールは、パナソニックグループと共に新たな産学連携の取り組みを開始しました。この取り組みは、メンズグルーミング市場における新しい需要や文化を生むことを目指しています。具体的には、2024年10月から2025年1月30日にかけて行われるプロジェクトで、ゼミ生がグループワークを通じて、パナソニックが提案する新商品の企画とマーケティングプランの作成に挑みます。
この活動では、ゼミ生49名が総勢9つのグループに分かれ、パナソニックの社員8名がメンターとして参加しました。学生たちは約4カ月間にわたり、パナソニックのビューティ・パーソナルケア事業に関連する現状を分析し、消費者のニーズやインサイトを深く掘り下げながら新たな商品案を考案しました。特にZ世代の視点を大切にしたアイデアは、多くの実践的な知見によって洗練されていきました。
最終発表会では、参加学生が提出した提案が披露され、いくつかの提案はまるでパナソニックの社員が発表するかのようなクオリティでした。この中から優れたグループとして優勝と準優勝が決定し、髙橋教授は「素晴らしい企画提案の数々が見られた」とし、分析力と具体的な施策への落とし込みが高く評価されました。
イベント後、入賞したグループの学生たちは、パナソニック目黒ビルで特別なイベントに招待されました。このイベントでは、社員食堂でのランチ体験やオフィス見学、若手社員との懇談が行われ、参加者は企業の文化や働く環境を直接体験することができました。学生たちは「人を大切にする企業風土に触れ、パナソニックでのキャリアがより身近に感じられた」と感想を寄せており、学びと実業とのつながりをより深く実感した様子です。
この取り組みを通じ、同志社大学とパナソニックは2025年度にも継続的に連携することを確認し、さらに発展した授業を通じてマーケティングの知見を学生に提供する予定です。パナソニックは「ものをつくる前に、人をつくる」との創業者松下幸之助の理念を基に、学生たちの成長をサポートするプログラムを展開しています。このような活動を通じて、学生たちは自分のキャリアをより考えるきっかけを得ているのです。
今回の挑戦は、メンズグルーミングという新しい市場に対しての取り組みでしたが、今後もこのような産学連携が多くの可能性を引き出すことを期待しています。大学と企業が協力し合い、お互いの視点を活かした新たな価値を市場に提供することが、今後のビジネスの重要な鍵となるでしょう。