国連自動車基準会議がアジア初開催！自動運転の安全性をテーマに

国連自動車基準会議、アジアで初開催

令和7年6月2日から5日まで、国連自動車基準調和世界フォーラム（WP.29）傘下の自動運転分科会（GRVA）が、タイのバンコクで開催されました。これはアジア地域での初めての試みであり、日本がこの貴重な機会の主催国として重要な役割を果たしました。

開会式典では、国土交通省物流・自動車局次長の久保田氏が挨拶を行い、自動車基準の国際的調和が地域や世界にとってどれだけ重要かを強調。安全性と環境性能に優れた自動車の普及が国際流通を円滑にし、各国の協力が欠かせないとの観点から、特にアジア諸国に対して国連WP.29の基準調和の枠組みへの積極的な参加を呼びかけました。

参加国からは、タイ政府を含む多くの国々が日本の提案に賛同し、その貢献に感謝の意を表しました。EUの盟主として発展を続ける日本が、アジアの舞台で再び輝きを見せたことは、今後の国際的な自動車業界の発展にも大きく寄与することでしょう。

自動運転基準の国際的議論

今回の会議では、自動運転車に関する安全基準や先進的な安全技術の国際基準が主要な議題として扱われました。GRVAは通常、スイスのジュネーブで行われているため、アジア地域での開催は新たな一歩となります。これにより、東南アジア諸国からの参加者も多く、各国が抱える交通環境による課題を共有できたことは、今後の国際的な協力を促進するのに大きなプラスとなりました。

アジア地域の特性を考慮した安全基準

会議では、アジア特有の交通事情や基準に関連した議論も進行。国連の各機関からの専門家が集結し、地域特性に基づいた安全対策についても真摯に考察しました。このような国際的連携が新たな技術や規制の導入に繋がることが期待されています。

日本の貢献と今後の展望

国土交通省は、今後も国連WP.29を通じて、グローバルな自動車基準の調和を推進する姿勢を貫くと表明。国際的な安全基準を確立することは、消費者保護や環境保護にも寄与し、持続可能な交通社会の実現に向けた道筋を作ることになります。

日本がアジアにおいて自動運転分野のリーダーシップを取ることは、他国との信頼関係の構築にも寄与することでしょう。今後の動向にも注目が必要です。私たちの日常を支える自動車が、より安全で持続可能な交通手段として進化を遂げる日を心待ちにしています。