アーティスト松本セイジ氏と中山誠弥氏が白浜で共同制作を実現
2025年10月27日から11月2日にかけて、和歌山県白浜町で開催される「JAPAN WALLS 2025 in SHIRAHAMA」では、特別なアートプロジェクトが進行中です。その主役は、大阪芸術大学の卒業生であるアーティスト・松本セイジ氏と中山誠弥氏。この2人は「20号」というユニット名のもと、初の共同制作に挑みました。
「JAPAN WALLS」の背景
「JAPAN WALLS」は、グローバルに展開されるアートプロジェクト「World Wide Walls」から派生した日本版のものです。今や日本国内を含む世界12都市で実施されており、今年は設立からちょうど10周年を迎えます。特に2025年は、白浜とワイキキの姉妹浜提携25周年というメモリアルイヤーでもあります。
ユニット「20号」の結成
松本氏と中山氏は、もともとは在学中に学年が異なり接点がありませんでした。しかし、ニューヨークでのオープンアトリエを通じて意気投合し、後にアーティストコレクティブ「コペルズ」を結成。今回のユニット名「20号」は、彼らが美術学科で学んだ校舎に由来しています。
共同制作の内容
2人が選んだ制作地点は、白浜町の柳橋通り近くにあるコミュニティ住宅の大きな壁面です。松本氏が2023年に描いた「ねずみのANDY」と、中山氏の「PonZ」が、同じビジュアル世界で共演します。それぞれのキャラクターは、白浜らしい要素を取り入れた衣装を着ており、見事に融合した作品となっています。
松本氏は、近隣住民が作業を見守り、アートに興味を持つ姿を見て感動したと語ります。一方、中山氏も「アートが笑顔を生む瞬間に喜びを感じた」と振り返ります。
フェスティバルならではの特別な時間
普段は各自のアトリエで制作する2人にとって、共同制作は新しい経験です。制作が終わった後は、他のアーティストたちと談笑したり、アイデアを交換したりするなど、リラックスした時間を過ごしました。この交流がさらなるアイデアの発展につながり、信頼関係が生み出す良好なチームワークに結びつきました。
出展作品のシンボル
注目の壁画は、3階建ての建物の高さ10m以上の位置で、緊張感を持ちながらも作業が行われました。クリーム色の壁を生かしたビビッドイエローの空間設計が、全体の調和を演出しています。
大阪美術専門学校の出身アーティストも活躍
「20号」の壁画の近くには、同じく大阪美術専門学校の卒業生でありNY在住のアーティストDragon76氏の作品も展示されており、未来的なテーマを取り入れた作品が注目を集めています。また、同校のCAB氏も独自の表現で地域住民との交流を描く作品を披露しました。
トークライブでのアーティストの想い
2025年10月31日には、今回の5周年を記念したトークライブが開催され、アートを通じた交流や競争ではなく協力の重要性が語られました。登壇者には過去の参加アーティストや現地で活躍するアーティストが揃い、貴重な体験を共有しました。
アーティスト紹介
松本セイジ氏
大阪芸術大学美術学科卒業後、東京、ニューヨークで活動する傍ら、現在は長野県にアトリエを構え、さまざまなアート分野で独自の世界観を展開しています。
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中山誠弥氏
同じく大阪芸術大学卒業の中山氏は、2012年に米国に渡り、ブルックリンで活動。一方で、ギャラリーやアートフェアでも作品を発表し、企業やイベントのミューラルも手掛けています。
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開催概要
- - 大会名: JAPAN WALLS 2025 in SHIRAHAMA
- - 開催日: 2025年10月27日〜11月2日
- - 会場: 和歌山県白浜町
- - 共催: 白良浜・ワイキキビーチ友好姉妹浜提携25周年記念事業実行委員会